▼配信55 ページ16
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gr「次はパニクって呼ぶのやめろよ。まじで焦ったんだからな」
ut「ごめんグルッペン…でも、ほんまにありがとうな」
gr「…まあ、お前ら2人が元気になってよかったわ。じゃ…話す時はまた連絡する」
そう言って玄関を出ていったグルッペンを見送って、また俺はAのいるリビングへ戻った。だいぶ落ち着いたらしく、長々とやっている例の女社長の話をニュースで流して見入っていた。
端麗な顔つきは、横顔だとそれをさらに感じさせた。
さて何を話そうかとAの顔を見て考えていたら、ばちりと目があった。Aがこちらを向いて、空になったカップをテーブルに置いたのと同時だった。
『グルッペンから聞いた？俺のこと』
浅く笑ったAの顔は、きっと俺が女なら惚れていた。
ut「おん、聞いたで」
『黙っててごめんね』
ut「ええよ。僕こそ、なんも出来ひんかったし…ごめんな」
『そんな事ないわ。俺が倒れて鬱くんが来てくれたの、めちゃくちゃ嬉しかったんやから…あのまま、ほんまに独りでしぬんかと内心怖くてしゃーなかったし』
ut「…そっか」
そうだ。
その可能性があるから、俺は今でもAの家の合鍵を彼に返していない。定期的に行われる生存確認。
俺よりも先に合鍵を持っていたグルッペンの意味がわかった。なるほど、こういう過去があったからかと。
『ねぇ、鬱くん』
テレビは切り替わって、朝のわんちゃんお散歩特殊だとかが流れ始めた。
妙に明るいアナウンサーの声はこの空間に不似合いだ。
『アイツが死んで、ホッとしてる僕は、結局あいつらと同じなんかなぁ』
どくん、と心臓が波打った。
ut「な訳ないやろ…でなきゃ、俺まであいつらの仲間になってまうやんけ」
『…そ、っか』
Aを取り巻く危険因子が潰れたのだ。嬉しい事この上ない。こんな事なら、もっと早くいなくなって仕舞えばとさえ____
まぁこんかこと、Aにいったら嫌われそうだし、怒られるだろうから言わないけれど。
ut「Aは、優しいなぁ」
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コム＠ヘラ鳥推し(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!!! (2022年12月10日 13時) (
レス) @page25 id: 3acc1adf96 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 完結お疲れ様でした！話の内容や書き方、全てにおいて好みでとても楽しく読ませていただきました。これからも頑張ってください！ (2022年12月10日 11時) (レス) @page25 id: ed9e6e4b74 (このIDを非表示/違反報告)
にの - 長い間、お疲れ様でした。零さんのお話の書き方はとても丁寧で読みやすかったです。これからも応援させていただきます。 (2022年12月9日 21時) (レス) id: 11a3c31381 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 沢山の更新嬉しいです、ありがとうございます!! (2022年11月30日 7時) (レス) @page12 id: ed9e6e4b74 (このIDを非表示/違反報告)
にの - この作品の主人公くんが大好きです。更新お待ちしてます！ (2022年11月19日 18時) (レス) @page5 id: 11a3c31381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年9月10日 14時
