【d!】君、本性を現したね

▽悪夢の再来05 ページ6

syp「いや〜朝の空気ってええなあ」

『煙草吸ってるやつがなんか言っとりますわ〜』

syp「朝は煙草吸って酒で喉を潤してからが始まりやろ」

『んな朝イヤやわ』

syp「いりゅ？？」

『いらん、吸わん』



彼から流れる煙を適当に払えば追加で煙を吐いてくるショッピを怪訝に見た。朝の5時。徐々に明るくなってくる景色だったが、それとは裏腹にコイツのせいで澄んでいた空気は一気に澱み、視界にはちらちらと灰の煙が映る。




広い公園の中を散歩していれば1時間ほど経っており、会話内容も大したものはなく他愛もない話ばかりを続けていた。

珍しくショッピはタバコを一本吸いきらずに止まってしまっていて、夢中になって話していた。うわ珍しいなんて口に出したらどやされるから絶対言わないけれど。

ふと彼が足を止め、私もそれに気がついて彼より数歩先に行ったところでぴたりと足を止めた。






syp「もうこのまま、今日はサボりません？」






日の出が登る頃。


類稀な顔を見せたショッピくんは吸っていた煙草を吸殻ケースに押し詰めながらそう口を開いた。



『サボらへんけど…なんで？』

syp「チッ………先輩の単位少しでも落として成績優秀者剥奪しようと思ったんやけどなあ」

『何やその理由、ははっ、無理ありすぎるやろ』

syp「さっすが模範生はちゃいますわ〜」



誤魔化すように笑って再び歩き始めたショッピくんはあっという間に私を追い越していった。その後を追うがやはり彼からは微かにタバコの匂いがした。

なんやねん模範生って。
まあ模範生やけど。奨学金返すにはそれしかないやろと優秀な成績を収め続けてはおりますけれども？？？



『なんかショッピくん今日変やな』

syp「でも変人からする変人って多分普通の人間すよ」

『私が変人ってのを前提に喋り進められてる？』

syp「え？変人やろ？昨日も大先生とコネシマ先輩に泣きついたって聞いたんですけど…人選ミスやろ」

『泣きついて無いよ。鬱が勝手に声をかけてきただけやねんあれは。シッマの方は不可抗力や』

syp「あっそう」




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