▼悪夢の再来34___syp side ページ35
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俺の恋心はあっさり玉砕した。
否、最初から勝ち目など無かったのかもしれない。
syp「Aさん荷物どうしますー？運ぶんなら手伝いますけど」
『あ〜！ありがとう！』
syp「いえいえ」
箱根温泉旅館。
その日は思ったよりも数倍早くきて、あっという間に冬休み初めを迎えて、気がつけばもう現地に到着していた。
俺とAさんは夜行バスに乗り隣に座ってやってきた。他の面子も遅れて来るらしい。現地集合にしたのは遅刻して来るやつとか住む場所違うやつとか、そういう事情だ。
syp「チーノ来ないと旅館入れへんしなあ」
『あと数分で着くってよチーノ』
syp「ま？なら良かったわ」
『こんな冬空の下長時間待ってられんよね』
syp「遅刻したら許されへん」
最低気温４度。
時刻は16時。
現在の気温は恐らく一桁だろう。
『ショッピショッピ』
ちょいちょい、と手招きをしたAさんに疑問符を浮かべながら隣へ行くと不意に手を此方へ伸ばされた。『動くなよ』と念を押した彼女のいう通りにすれば、彼女の冷たすぎる手は俺の首元へと、ひたり、とつけられた。
流石にこれは声が出た。
いやだって冷たすぎるし。突然すぎるし。
『人間カイロ〜』
syp「…冷たすぎるやろ手」
『冷え性なもんで』
syp「はぁそーですか」
良くない。良くないねんこういうのは。こういうのは、恋人やら何やらがするからこそ見栄えるのであって俺らがしたところで何もプラスにはならない。淡く砕けた俺からすれば傷口に塩を塗る行為そのものなのだから。Aさんがずっと桃瀬という男を目で追っているのを俺は知っているから。
隣で良く見てきた俺は、それを飲まずにはいられない。
syp「アンタ、早よ仲直りしてこいや」
別にしてない、とかそんなのは聞いていない。
『ショッピくん意外とそういうの敏感だよね』
syp「はぁ〜？？いつまでも死んだ顔されてちゃこっちまで気ぃ悪く何の気づいてくれます？」
『それはごめんなさい…』
syp「旅行中に仲直りできたら良いっすね」
惚れた女には笑っててほしいだけですけど。
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ニノ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。完結おめでとうございます！！最初幼馴染みの子が何かやからすんかなと思いながら更新を待っておりましたが、最後の最後で「あっ」となり同時に暖かい気持ちになりました。見事に釣られた気分です。素敵な小説を有難うございました！ (2022年12月10日 18時) (
レス) id: 36c64675ec (このIDを非表示/違反報告)
タラバババ - 完結おめでとうございます‼語彙力皆無なのでいいコメントできないですが、とにかく面白かったです‼‼ (2022年12月9日 22時) (レス) @page44 id: 3e7e23078b (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 月の光さん» 私自身が言うのも可笑しな話ですが、本当におめでとうございます（？） 最後まで応援していただいてありがとうございます！嬉しい限りです！なんと新作の方も…！？ではまたお会い出来るのを楽しみにしておりますね☺️ 本当にありがとうございました！ (2022年12月9日 18時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 瀬田さん» とても心温まる感想、本当にありがとうございます。作中は何かと焦らす場面が多いなぁと書いている私自身も感じておりました。無事完結できて良かったです…！最後まで読んでいただきありがとうございました☺️ (2022年12月9日 18時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
月の光 - おめでとうtn氏！！おめでとう夢主ちゃん！！陰ながら応援させてもらってました。完結おめでとうございます！！ 新作行ってきます！！ (2022年12月4日 19時) (レス) id: f3c01cad39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年8月19日 8時
