▼教師たるもの ページ46
目の前で、自分の生徒が叫んでいる。
「あなたが教えてくれたから強くなれたんだよ!あなたが教えてくれたからこうして生きてるんだよッ‼
俺にもっと教えてくれよ!!
死んじゃダメだって!!!」
悲痛の、叫び。
「先輩」
いつか、サー・ナイトアイに聞いた事がある。
これでも一応、私だって教師だ。だから通形君がナイトアイ事務所に入った時、少し話をした。
何故、通形君を引き入れたのかと聞いた。
貴方は、自分の誇りとなっていたからだと言った。
微かに笑って。滅多に笑わないサー・ナイトアイがそう口にしたのは、まだ新しい記憶。
「…………………………………大丈夫」
サー・ナイトアイは涙でぐしゃぐしゃになった通形君の頰に手を添える。
その動作一つ一つが重く、スローに見える。
「おまえは……
誰より立派なヒーローになってる……
この…未来だけは…変えてはいけないな
だから
笑っていろ」
電子機器が光り始める。
一定の音が、残りの時間を急かす。
「元気とユーモアのない社会に
明るい未来はやってこない」
________________________________
.
『オールマイト、何突っ立てるんですか』
通形君のいる病院内の個室前。
閉まったドア近くの壁に棒立ちなるオールマイトを見つけた。
通形君は、個性が使えなくなってしまった。
どうなるかは分からないが、彼は暫く病院にいるそう。
他のみんなはもう治癒出来てるらしい
「……」
________「もし…!
僕が"個性"を先輩に渡せるって言ったら…
そしたら…」_____
個室の中から嫌でも聞こえてきてしまった緑谷君の声。「いらないです」と通形君は即答してましたけど
『行きましょう、オールマイト先生』
私には、貴方の気持ちも、彼の気持ちも、サーの思いも、計り知る事など出来ない。
自分より、生徒の方が多くの事を抱え持っている。
「うん…………
君は強いね」
オールマイトの悔しそうな、奥が燃える瞳と目が合った。
『私は、彼等の教師ですから。
笑っていなきゃ、私だって強いですよ』
教師だって、ヒーローだから。
.
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零(プロフ) - 薫鶴さん» ありがとうございます!今のところ、コスチュームは特に設定していない(強いて言うなら軍服っぽい)ので、ご想像にお任せ致します。後々イラストをあげるからどうかは考えておきます() (2019年9月25日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 優凛さん» ありがとうございます!可愛いようで何よりです… (2019年9月25日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
薫鶴(プロフ) - 先生のコスチュームって 刀剣○舞の鯰尾くんとか骨喰くん辺りをイメージすれば良いですかね?素直じゃない先生が好き。応援してます! (2019年9月25日 22時) (レス) id: e1459da1b7 (このIDを非表示/違反報告)
優凛(プロフ) - やだ先生可愛い。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: 00e9bf0ce5 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - ぴのさん» 本当ですね…甲田って誰…口田に訂正しました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月22日 13時