▽冷たい先生と襲撃事件後 ページ4
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そう扉を開ければ一斉に先生達が驚いた様に振り向く。
そりゃそうだ、A先生を職員室に呼びに来る生徒なんて早々いない。
「おう!どうしたリスナー!!課題かなんかか!」
「あっ、マイク先生!………えと、A先生…」
「あー……オーケーオーケー!!ちょっと待ってな!!!」
「A先生お呼びだぜー!」と茶化す様にマイク先生が叫ぶ。
決して馬鹿にした様子も無いから、教師同士では仲良いのかな?
それに気づいたA先生は僕達の方へ来る。
殆どの先生がコスチュームなのに、彼だけシャツにズボン、それからセーターというシンプルな格好。だからすぐに気づく。
『どうかしましたか、緑谷君、麗日さん』
「あの、えっと前の課題を提出しに来ました」
「わ、私はミスした部分の再提出しに…」
そう言えば『あぁ』と思い出した様に目を細めて笑う先生。
けどその笑みは何処までも胡散臭い。
本心じゃ無いのは確実だろう。
そんな先生に身構えれば降ってきたのはいつも通りの声だった。
『そういえばありましたね、課題。
わざわざ職員室までご苦労様でした』
課題を受け取り、ノートをパラパラと捲る。一瞬、麗日さんの頰が引き攣るのが見えた。
マイク先生もそれに気づいたのか慌ててA先生の肩に手を回し、フォロー(?)に入った。
「オイオイA先生!そりゃねぇぜ!?
お前、HR後すぐ職員室来るもんな!だから、リスナーも此処まで来てくれたんだろ〜!」
『肩、鬱陶しいですよマイク先生』
「固い事言わずにー!Aと俺の仲じゃん?
……あ、hey!ショータ!!
今日のヒーロー基礎学は俺も行っていいか!?」
『五月蝿いスピーカーですね』
A先生のこんなジョーク的な発言を始めて聞いたから少し驚いた顔をすれば、『どうかしましたか?』と無機質な声が刺さる。
「いえ何でも……あ、A先生!僕で良ければ辞書運びますよ、使うんですよね?」
『……よく覚えてましたね』
「先生授業の最後に言ってたので…」
『そうですか、ならお願いします』
心なしか、A先生は何時もより声が弾んでいる気がした。
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零(プロフ) - 薫鶴さん» ありがとうございます!今のところ、コスチュームは特に設定していない(強いて言うなら軍服っぽい)ので、ご想像にお任せ致します。後々イラストをあげるからどうかは考えておきます() (2019年9月25日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 優凛さん» ありがとうございます!可愛いようで何よりです… (2019年9月25日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
薫鶴(プロフ) - 先生のコスチュームって 刀剣○舞の鯰尾くんとか骨喰くん辺りをイメージすれば良いですかね?素直じゃない先生が好き。応援してます! (2019年9月25日 22時) (レス) id: e1459da1b7 (このIDを非表示/違反報告)
優凛(プロフ) - やだ先生可愛い。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: 00e9bf0ce5 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - ぴのさん» 本当ですね…甲田って誰…口田に訂正しました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月22日 13時