忘れ物 ページ30
教室で最後のHRをした後、
二宮君たちと下駄箱へ向かう。
「あー、寂しい!!
ニノとAちゃん大学同じなのずるいよ!」
相葉君がさっきからずっと駄々をこねてる。
「別に永遠の別れじゃないんだから。それに、
相葉さんと大野さんは俺ん家の目の前でしょ。」
「そうだけどさー。」
なんて会話を黙って聞いてる私。
きっと、この3人は大人になっても
ずっと一緒にいるんだろな…
そう思ってると、
「Aちゃんも!
これからも遊ぼうね!」
相葉君が満面の笑みでそう言った。
…嬉しい。
途中から入ってきた私を受け入れてくれた
この3人には本当に感謝してる。
この街に来て、この学校に来て
みんなと友達になれてよかった。
引っ越してきて不安だった頃の私に教えてあげたい。
私は今、とても素敵な仲間と一緒にいるんだよって
そうして、下駄箱に着いた。
これでこの校舎ともお別れか…
そう思いながらロッカーを開けると
「っ…。」
『至急、国語準備室へ』
そこには見慣れた字でそう書かれた
紙切れが1枚入ってた。
「ごめん、みんな先に行ってて?
私、忘れ物しちゃった。」
「はーい、了解。
俺ら先帰っとくから、ゆっくり探してきな。」
二宮君が意味ありげな顔でそう言った。
「っ、うん!ありがとう!」
私は走り出す。
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作者名:cherrys | 作成日時:2021年1月10日 23時