真夏の夜は貴方を想う2【SS】 (ページ9)

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スパルタページ9

次の日、私は国語準備室に居た。

そう、今日から櫻井先生との勉強会が始まる。

『職員室に用があるから、ちょっと待ってて。』

部屋に入ると机の上にそう書かれた紙があった。

フフッ、泣いてるニコちゃんマークらしき絵が描かれてる。
下手くそだな、絵苦手なのかな。

そう思っていると、

ガラッーー

よいしょっ

櫻井先生が大量のプリントを抱えてやって来た。

「おはよ。これ印刷してて遅くなった。」

そう言いながら、そのプリントを私の前に置く。

「あの、もしかしてこれ…。」

「ん？これは山田専用の特別な問題集。
　とりあえず国数英の3科目ね。」

言っとくけど俺スパルタだよ？
櫻井先生がニヤリと笑った。

櫻井先生はスパルタ教師らしい…

「さ、まずは数学から始めようか。
　期末テストでも数学が1番点低かっただろ？」

先生私の成績知ってるんだ…

そう思ってると、

フワッーー

あの煙草の香りがしたと思った瞬間

櫻井先生が私の隣に座った。

(っ近い…。これじゃ集中できないよ…。)

櫻井先生の説明が全く頭に入ってこない。

時々、先生の左肩が私の右肩にふれる。

「…。」

先生の低い声と煙草混じりの優しい香りが
私の心臓をドキドキさせた。