真夏の夜は貴方を想う2【SS】 (ページ11)

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夢かうつつかページ11

先生がコンビニに行っている間暇だな…

フワァッーー

窓から入ってくる風でカーテンが揺れてる。

ユラユラ。

「ふあぁ…。」

窓から差し込む暖かい光と、ユラユラ揺れるカーテンを見ていると眠くなってきた。

私はいつの間にか意識を手放してた。

サラッーー

夢を見た。
誰かに髪を撫でられる夢。

その人は優しく何度も何度も私の髪に触れている。

…誰？

夢か現実か分からないほどに、
それはとても心地が良かった。

パチッーー

目が覚めると櫻井先生が居た。

っ…！

「おはよ、良い夢でも見てた？
　気持ちよさそうに寝てたね。」

「あ、風が気持ちよくて…
気がついたら寝ちゃってました。」

「ハハッ、俺もたまにここで寝ちゃう。
　はい、鮭おにぎりね。」

「ありがとうございます。あ、お金いくらでしたか？」

「…あれ？俺てっきりご馳走するつもりだったんだけどな。これくらい払わせてよ。」

俺こう見えても立派な社会人なんですー
って言う先生にご馳走になることにした。

腹減ったーって言いながら
口いっぱいに詰め込んで食べてる先生はリスみたい。

先生とのお昼の時間はあっという間に過ぎて、

「今日はありがとうございました。」

「どういたしまして。
　まだ夏休みは始まったばっかだからね？」

「フフ、来週もよろしくお願いします。」

そうして、高校生活最後の夏休みがスタートした。