�犖記瓮�ノがモテている。【黒】

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阿部「…そうなんだ」




そう呟かれた声は、どこまでも穏やかで優しい




このモヤモヤとか、トゲトゲにささくれた心とかを全部、包んでくれそうな声だった






阿部「いつでも、相談乗るからね」






その言葉に、少し頷く




すると亮平くんは笑って、私の頭をくしゃくしゃと撫でた




あったかくて大きな手が頰までおりて、全然痛くない強さで頰を摘まれる







阿部「1人で抱え込んじゃダメだよ」







そう言われて小さく頷くと、亮平くんは優しく笑って手を離した





摘まれていた頰に自分の手を当ててみる








亮平くんは、優しい。





底抜けに優しいから、どうしたらいいかわからなくなる。







ただ、たまに亮平くんが怖くなる時があるんだ。





なんでって言われるとわかんないけど、たまに目の奥が怖いときがある。





…気のせいかもしれない、けど。









『…亮平くん、サマパラもあって大変なんだから、私のことまで気にしなくていいんだよ』





阿部「なに言ってんの。Aのこと放っておく方が俺的にはキツいよ」







そう言って微笑む亮平くんは、やっぱり優しい









こんな人を好きになれたら、幸せなのかな、なんてことを思った





そんなのただの現実逃避だって、わかってるけど。

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