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○Aside
目が覚めたのは、真っ白な病室
ここ、どこ…？
しばらく天井を見て思考を巡らすけれど、おかしいくらい何も考えられない
何をしてたのか、なんでここにいるのか、私は誰なのか
…何もわからない
落ち着け落ち着け、焦っちゃダメだ
自分に必死に言い聞かせるけど、額に冷や汗が浮かぶのがわかる
怖いくらい、何もないのだ。
本当に何も、出てこない
目の前が真っ暗になりそうなのを振り払うように、ばっと体を起こすと感じる激痛
耐えきれずに白いベットに沈めば、足に包帯が巻かれ固定されていることに気付いた
痛む腕を持ち上げて額を触ると、そこにも包帯がある
…けが？
バクバクと鳴る心臓の音を聞きながら、震える手で枕元のナースコールを押す
1人じゃダメだと、本能的に感じた
ナースコールを押すとすぐに病室のドアからお医者さんと看護師さんが入ってくる
医者「Aさん、気分はどうですか？」
『��Aさん�瓠帖�』
聴き慣れない名前に思わず聞き返すと、お医者さんの纏う空気が変わる
医者「Aさんです。分かりますか？」
『…誰、ですか？』
そう聞くと、お医者さんは息を呑み、穏やかな笑顔を貼り付けた
医者「立石Aさん、あなたのお名前です」
その言葉に頭を強く殴られたような衝撃を受ける
私の名前…？
なんど頭の中で唱えてもどうしても思い出せなくて、混乱する
その後もお医者さんがいくつか質問をしていたが、答えられたのは今の私が答えられるものだけだった
医者「少しお待ち下さい」
お医者さんがそう言って病室の外へ行く
深澤「A…！！」
お医者さんに連れられて病室に入ってきたのは、今にも泣きそうな顔をした男の人だった
その人が、苦しそうだけど少し安心したような声で私の名前を呼んでいる
意味がわからなかった
深澤「よかった、ほんと、よかった…っ」
深澤「大丈夫？痛いよな？」
心から安心したような声で、愛おしそうに見つめるその瞳になぜかひどく苦しくなる
『………か？』
深澤「ん？」
呟いた言葉は小さすぎたようで、首を傾げて優しく聞き返される
『…誰、ですか？』
そう聞いた言葉は、がらんとした病室にやけに響いた
尋ねた瞬間、凍った空気
目の前の男の人は、目を見開いて固まっている
深澤「な、にを言って…」
震える唇から零れた言葉は絶望感に満ちていて、胸が引き裂かれそうになる
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やん(プロフ) - レモンミルクさん» 変換ミスしてました。ご指摘ありがとうございます。 (2020年3月30日 1時) (
レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
レモンミルク - ページ3の深澤辰哉の哉が違いますよ。也ではなく哉です。 (2020年3月30日 1時) (レス) id: 1ff24063f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やん
| 作成日時：2020年3月26日 12時
