制服怪盗少女。【怪盗ジョーカー】

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あなたside



『おはよぉ〜ハルちゃん〜…』

「もうっ！遅刻なんかしちゃって…ってええ！？なにその左手！？」


私の友達。鬼山ハルカはむっといつものように母のようなお説教かと思いきや

私の包帯だらけの左手をみて真っ先に心配してくれた。

今、2時間目が終わりたてだったらしい。


『うぅ…じ、実は…包丁を洗ってたら結構切っちゃって…

さっき病院に見てもらってたの。』

「えぇ！？もうっ！またドジしちゃって！これから自炊禁止！」

『だってぇ！自炊楽しいんだもんっ』


ハルちゃんは私の両手をぎゅっと握った


「私、心配なのよ…？本当にドジなんだから…
本当に、ストーカーとかあってても気づいてなさそうだもん！」

『いやぁ…私なんかにストーカーなんて…』

「いいや！ぼーっとしやすい子につきやすんだよ！？

でも大丈夫！もしストーカーとかあったらいつでも相談して！パパにも言うし！

私もこの拳で…このやろ！このやろ！って！！してあげる！」

『えへへ…頼もしいなぁ。ありがと！』


私は照れるように笑うふりをしてニコッと笑うとハルちゃんも笑ってくれた。


ーーーーーーーーー


【怪盗ジョーカーVS制服怪盗少女！勝者は制服怪盗少女！！
明らかにならない少女の正体とは…？】

私は携帯の液晶画面にネットニュースの記事を広げていた。

今、さまざまなSNSでトレンド入りしている。


『すごいね…みんな怪盗怪盗って…』

「なんかまた制服怪盗少女の姿を目撃できなかったって！」

『へぇ〜…』

私は平然を装ってるけど、なんでみんなそんなに取り上げるんだろう…

そんなに私ってすごいのかな…ジョーカーと絡んでるからか


【制服怪盗少女ってもしかして警備員とかじゃね！？】

【じゃあ容姿の噂は嘘なんじゃ？】

【ジョーカーは奇跡を起こしてでも勝てないのか…】

【少女じゃなくておっさん説なんじゃないのか？】


なんて、つぶやき系のSNSでみんな呟いてる。

逆に知らない人なんかいないんじゃないかってぐらいに

あまり目立ちたくないけど…まぁそれが怪盗なのかなぁ


「これじゃあ、怪盗界隈でも、きっと大騒ぎね。大変そう」

『警察も怪盗もおたがい大変だねぇ』


私は自分の作ったお弁当を片付けながら呟いたのだった。

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