小さな幸せ

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ミ「ちょ、A、
泣きそうじゃん！」



もーっていいながら、
私を化粧室に連れてくミカ



ふたりになったとこでミカに
思いっきり抱きつく




私「良かったー、また会える！」



ミ「ふふっ、そっかそっか〜、
泣く程好きか〜」




背中をさすられ、安心する私



そして冷静になる




私「……好き？」



ミ「え、違うとは言わせないけど？(笑)
ちゃんと会ったら伝えといでね」



私「い、いや、ムリムリムリムリ、
誰だと思ってんの？」



ミ「みっくんでしょ」




そうなんだよ



だから、もう贅沢は言わない



会えるだけでいい



会えるだけ……で……？




私「あーー！！！！」



ミ「え、なに？」



私「今日、お風呂修理にくるから、行けない」



ミ「修理の日にち変えてもらいなよ」



私「１週間も待ったんだよ？
また１週間待たされたら、私破産する〜」



ミ「破産とみっくんどっちが大事？」




破産……



みっくん……




私「えーー、きゅ、きゅうきょく〜」




どちらも譲れない



結果





『遅くなるかもしれませんが、必ず行きます』





返信したはいいけど、既読はつかない



きっと仕事で忙しいんだろうな



でも、仕事の合間に少しでも私の事、
頭に浮かんでくれたのかなと思ったら、



心臓がぎゅっと音をたてた






「おつかれさまでしたー」


「おつかれー」




挨拶が飛び交う中、



急いで帰り支度をする




私「よし！帰ろ」




「A」




立ち上がると同時に後ろから
声をかけられ、固まる




「ちょっといい？」




別れてから、部署が違うから
顔を合わせる事がほとんどなかった元彼




何故このタイミング




私「ごめん、今日はちょっと」



「なんか用事？」



私「……お風呂の修理屋さんが来るの」




嘘ではない




「じゃあ、Aんち行くよ」



私「……なんか話があるの？」



「うん、大事な話」




なに？




私「すぐ終わるなら、ここで聞く」




結婚まで考えてた相手を邪険には
できないけど、



家でゆっくり話したくはない




「ここで、できるような話じゃないから」

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