小さな幸せ

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結局



『おやすみなさい』



これしか、返事できなかった




……





ミ「A、終わりそう？」



私「あ、うん、もうちょいで終わる〜」



ミ「じゃ、飲みに行こ？」



私「いいよ〜」




仕事が終わって、ミカといつもの居酒屋




「「 かんぱーい 」」




私「ん、やっぱり、おいしー！」



ミ「ほんと、好きだね(笑)」




枝豆に食いつく私を笑ってる




ミ「で、どうした？」



私「なにが？」



ミ「みっくんだよ(笑)」



私「どうもしなーい」




あれから、うんとも、すんとも
いわない私の携帯



やっぱり、お風呂貸してくれるとか
夢のような話だったわけで、



昨日も、おとといも、
普通にお風呂屋さんに通って、



もしかしたら、また偶然に
会えるかもなんて、ジャージをやめて
ちょっとお洒落な格好して
風呂屋の前で無駄に時間すごしたりしてた




ミ「忙しいんだね、きっと」



私「そうだね、私との約束なんか
気にしてないよ」



ミ「せっかく連絡先ゲットしたんだから、
メールすればいいのに」



私「用事ないのに？」



ミ「用あるでしょ？ お風呂かして
くださーいって(笑)」



私「ぶっ！！ 言えなーい、
あ、でもパーカー返さなきゃ」



ミ「そうだよ、それがあるじゃん！」




ちゃんと、洗濯して、
人質のように家に置いてある




私「でもさ、」



ミ「うん」



私「返したくないなぁ……」




返しちゃったら、



もう会う口実がなくなっちゃう気がして




ミ「A、それはファンとして？」



私「……わかんない」




ほんとに、わからない……




ミ「そっか、会いたい？」



私「ものすごく！」



ミ「あはははっ、そこは素直なんだ(笑)」





……




ピコン♪


メールの通知音




ミ「Aじゃない？」



私「んー？」




見ると、噂のみっくん




私「ん？」




『いいよ、1201』




1201？



暗号？




私「なんだこれ？」




主語は？



主語をくれー！！




ミ「部屋番号じゃない？」



私「へ、部屋番号？！」



ミ「わかったら、来ていいよ的な？」




いや、わかんないよ



なんて返すの？これ

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