Stand by me 〜after story〜4

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太輔が出てった瞬間




堪えてた涙が一気に溢れる




ボロボロ、ボロボロと……





私「……ふぇ……だいすきだよ……」




でも、わたしじゃないの



太輔を幸せにしてあげれるのは



わたしじゃないの





泣きながら、詰めるだけ荷物を詰めて



指輪をテーブルに置いて部屋を出る




……ばいばい、太輔







太輔と過ごした毎日は、幸せすぎた




いつも、たくさんの愛情をくれた




いっぱいケンカもしたけど、幸せだった




夢でも見てたのかな、ずっと






実家に帰ると、母が迎えいれてくれる





母「A……」



私「お母さん、……別れちゃった……」




兄から聞いている母は、
泣きながらしがみつく私を
抱きしめてくれた




母「バカね、ほんとに……」




わたしの、この居場所だって、
太輔が作ってくれた




わたしの家族のわだかまりを
解いてくれた




そんな大事な人を……自分から手放した






兄「おまえさ、やる事ないなら、
病院手伝えよ」




なにもやる気になれなくて、
毎日をぼーっと過ごしてた私に兄が言う




私「別に暇じゃないし」



兄「いや、どう見たって暇だろ(笑)
毎日DVD観てるだけだろ？」



私「違うもん、やっと観れるようになったの！」



兄「はいはい、とりあえず、事務仕事
手伝え、わかったな？」



私「給料ちょうだいね？」



兄「わかった、わかった(笑)」




どうせ暇だろ、なんて言い方をするけど、
引きこもってる私を、外にだそうと
してくれてるのが、わかる




母にも、兄にも、相当心配されてるのが
伝わってくる




だから、わたしは精一杯平気なふりをする




心に、ぽっかり穴があいてしまったまま

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