謎の空間に閉じ込められた件について【SVT】

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HS「んはっ。可愛いなぁもう。全然強くないじゃん」


噛み付こうとしたけど、なんだか怖くなって歯に力が入らない。彼はおかしそうに笑って私の頭を撫でた。

そして、後頭部に添えられた彼の手に力が入り、グッと肩に近づけられた。


HS「こうだよ。もっと強く」


抵抗できずに、私の歯が彼の肌に突き刺さり、血が出るんじゃないかと思わず目を閉じた。
溶けそうな頭のどこかで、私なんだか吸血鬼みたいだなんて思う。
どこからかガチャリと音がした。


彼の手の力がゆるむと、私は彼の肩を見て驚いた。
赤く私の歯型がくっきりとついている。


「……痛そう」

HS「そうでしょ。Aちゃんが噛んだんだよ」


痛みを想像して引いてしまう私他所に、スニョンさんはニコニコご満悦だ。


HS「ねえ、俺たちおそろいだね。なんかお互いがお互いのものっていう所有印みたい」

「嫌ですよこんな跡。痛かったし。そんなクッキリついちゃったら、スニョンさんの女の子たちにころされませんか私」


不満気な私の声に彼は「わははー！」と大笑いしていた。
いつの間にか繋がれた手を引かれ、2人でドアに向かう。


HS「跡が消えちゃったら俺のとこに来てね。また歯型つけようね」

「そんな『またあした』みたいなノリで言わないでくださいよ」

HS「じゃあ、またねAちゃん！」


彼は去り際に何かを囁いてちゅっと私の頬にキスをした。







HS「Aちゃん。넌 내 거야(君は俺のものだ)」

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