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ざわつくどころじゃない廊下を、溜息をこらえて歩く。わたし、いやわたしの両隣を、道行く人は三度見か四度見くらいしている。特に男子生徒なんて、だらしない顔でガン見だ。
視線を集めているのは、別にわたしに変なところがあるとか、わたしが絶世の美女であるとかではない。というかルックスは平々凡々だ。死ぬほどブスでははない(と思いたい)が、美人でもない。隣のクラスの拳藤さんの方が100倍くらい美人だしモテそうである。閑話休題。
兎にも角にも、注目の的になっている理由はわたし自身ではなく、わたしの両隣にぴったり張り付いて離れない2人の美女がいるからである。
「ねぇ子ジカ、今日これが終わったらアイス食べに行かない？いいでしょ？」
「はぁ？何を言ってるんです？マスターは直帰して、わたくしとまったりイチャイチャコースと決まっておりますので♡ね、ご主人様」
どうしようかなあ、と返事を適当に返す。勘違いしないでいただきたいのは、彼女たちは心の底からわたしを独占したくて取り合いなんてしているわけではなく＿＿お互いを嫌い合っているが故の争いだ。自分の好物を嫌いな奴に食べられたら、別に自分のお腹が空いていなくても少しくらい腹がたつものだろう。きっとそういうやつだ。
やっとの思いで教室に辿り着き、中に入る。声をかけて来ようとした出久が、わたしの顔を見て、察し…という顔をした。そんなに疲れた顔をしているのだろうか。
「ほら、キャスター、ランサー。そろそろ席座らないとだから」
「みこん！わたくし、分かりましたよ。マスターはご学友との御歓談をお楽しみくださいまし。わたくしが！マスターの荷ほどきをしておきますね」
「えっちょっとぉ！抜け駆けじゃない！」
＿＿わたしが伝えたかったのは、そろそろ授業が始まるから、霊体化しておいてほしい。という事だったのだが___このスイーツ系サーヴァントたちには通じなかったらしい。そしてまた小競り合いが勃発する。それを横目で見ながら、わたしはふと思い出した。
「出久、そういえば本貸してくれてたよね。返そうと思って持ってきたの。ありがとう」
「あ、あぁ！全然いいよ！面白いでしょ、これ」
「うん、久しぶりに小説もいいなって思ったよ。ちょっと待ってね＿＿」
バッグの中を漁り、お目当てのものを見つける。それを取り出した時、一緒に他のものが地面に落ちた。待って、これはマズ＿＿
「ほう、マスター。なかなか面白いものを持っているな」
あ、死んだ。
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闇音(プロフ) - 初めまして。こちらのシリーズのお話、いつも楽しく読ませていただいています。ジーク君と1日デートするというリクエストは可能でしょうか？本編ならびに番外編も更新を楽しみにしています。 (2020年3月28日 1時) (
レス) id: f425466021 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳(プロフ) - いつもぜんざいさんの小説を楽しく読ませて頂いてます(>_<)すみませんリクエストなのですが、キングプロテアちゃんと夢主ちゃんとA組のお話が見たいです…！更新楽しみにしてます！ (2019年4月25日 20時) (レス) id: 2e7f27e19e (このIDを非表示/違反報告)
リリカ(プロフ) - こんにちは！いつも楽しみにしてます！ リクエストで岡田以蔵と夢主とA組の話をお願いします！ (2019年1月4日 9時) (レス) id: 317858aab0 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンヌオルタサンタリリィ - 初めまして！インド兄弟楽しみです！それからリクエストよろしいでしょうか？私はロビンとビリーが取り合うのがいいです！ (2018年10月11日 17時) (レス) id: 9d73ceb014 (このIDを非表示/違反報告)
夜ト(プロフ) - インド兄弟の続き楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2018年10月6日 16時) (レス) id: fa8e26fbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぜんざい | 作成日時：2018年5月27日 11時
