137話▼声に乗せて ページ41
▼プリン視点
結婚が決まってから、式までの時間はあっという間だった。
私自身もまだ驚いている。
それでもママの言いつけは絶対だ。
「……もしもし、A？
お仕事お疲れ様。初日はどうだった？」
本当は来てほしかったな、Aにも。
結婚なんて未だに実感湧かないし、少しだけ怖いもの。
あなたがいれば、私は勇気を貰えるから。
「私よ。
今日はね、ニトロの葉巻でラビヤンに火がついちゃって！
お仕事中だったから大変だったわ」
……今更そんなこと思っても遅いけどね。
あなたも私も、今は互いにやるべきことをやるだけ。
「明日ヴィンスモークの男がこっちに着くらしいわ。
"サンジ"って言うらしいんだけど……」
それに私、あなたがいたら──式から逃げ出してしまうかもしれない。
"私を遠くへ連れて行って"なんて頼んだら、あなたはきっと叶えてしまう。
私はママに与えられた"使命"を果たさないといけないのに。
「今日ね、例の男に会ったのよ。
向こうもあまり乗り気じゃないみたい……政略結婚だし当然と言えば当然だけど。
まぁどうせ消すつもりだし関係ないわ」
家族はみんな優しいけれど、それでも結局みんな
私はどこか息苦しくて、それでもずっと耐えて生きてきた。
そしてそれは私だけじゃない。
兄さんも姉さんも、妹も弟もきっとどこかでそう思ってるはず。
「"麦わら"達に会ったの。
サンジを探してたわ。随分と仲間思いな船長なのね」
だから私達には……あなたという存在が眩しくて仕方がなかった。
いつだってあなたが、私達の心を照らしてくれた。
「今日はドレス選びをしたわ。とっても素敵なの！
帰ったら写真見せるから」
だからこそ、あなたには無駄な心配をかけたくない。
かけたくなかった。
「……えぇ、順調よ。
明日は式で朝早いから……もう寝るわ」
クラッカー兄さんが倒されちゃった。
スイート3将星の1人でもある兄さんが。
モスカート兄さんだって、ママに寿命を取られた。
仮死状態になって、今は医療室で様子を見ているの。
ドレスだって結局、ママが選んだ物になった。
……口紅だけは、あなたに貰った物を選んだけど。
(そんなこと、Aには言えないよ)
『プリン様？』
「……どうしよう……A」
嗚呼どうか、どうか許してほしい。
「──助けてほしいのッ……！」
結局あなたに頼ってしまうことを、謝らなきゃいけない！
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なめこ(プロフ) - 万さん» 万様、温かいコメントをありがとうございます！駄洒落は割と丁寧に作ってたのでそう言って頂けると嬉しいです。引き続きマイペースで頑張っていきます！ (2022年9月30日 19時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
万(プロフ) - 初めまして、設定も珍しく内容もとっても面白かったので一気に読んでしまいました！！主人公の駄洒落もついつい楽しみにしている自分がいました！今後も応援しています。 (2022年9月30日 0時) (レス) @page50 id: b14a1161fa (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 橋本アリィちゃん様、感想ありがとうございます！また返信遅くなり申し訳ございません。今後もマイペースに作品更新していくので、よろしくお願いします！最後までのご清覧、本当にありがとうございました！ (2022年9月10日 13時) (レス) @page19 id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても良いお話でした！今後も頑張って下さい！(*´ω｀*) (2022年1月5日 11時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 烏羽Pさん» 鳥羽P様、ありがとうございます！この作品で少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。今後も自分のペースで作品投稿を続けていくつもりなので、どうぞよろしくお願い致します。改めまして、最後まで読んでくださり本当にありがとうございました！ (2020年12月29日 13時) (レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 18時
