123話▽お客様困ります！ ページ27
そういや少し前に海軍元帥が代わったんだっけ。
何でも軍自体もちょいと過激になったとか。
そんなことを思い出しながら頬を掻く。
──殺気立つ海兵達に囲まれながら。
「か、海軍！？」
「うわァ」
「四皇ビッグ・マム海賊団、"
貴様を連行する！」
スケジュールも落ち着いてきた、1月のとある日。
スタジオに当然の来訪者が突入してきた。
老若男女の観覧客達はもちろん、共演者方も驚きを隠せずにいる。
中には泣き出し、失神する者も。
「ちょ、ちょっと！
今生放送中で……」
「黙れ！それが海賊を野放しにしておく理由になるかァ！！」
番組の司会者に掴み掛かろうとする海兵。
自分はそこへ"飛ぶ指銃"を放った。
「ッ！」
『ちょっとちょっと、みんな怖がってるでしょうが。
これが誇り高き海軍様のやり方で？』
「犯罪者が偉そうな口を聞くな！」
銃口を一斉に向けられる。
おぉ怖！多勢に無勢ってヤツ？
つーか煽り耐性ナシかこの人達は。
どうするかと考えていると……そこに小さな声が飛んできた。
「撃たないで！」
「『！』」
「お、おねーちゃんは海賊でも……良い海賊よ！
いつも私達を笑わせてくれるんだから」
観覧席からそう叫んだ少女は、わなわな身を震わせていて。
海兵達は一瞬動きを止めた。
(勇気あるぅ)
「危険思想だな」
「！」
すると海兵の1人が──こちらに向けていた銃口を、彼女の方へ移した。
見開かれた少女の目から涙が溢れる。
「おい！子供に……」
「"悪は根絶やしに"……サカズキ元帥のお考えだ。
海賊を擁護する者は残らず排除する」
海兵は悪びれもせずそう言うと、引き金を引く指に力を込めた。
"カチ"という金属音がスタジオに響き──……
『"
「グ！」
自分は相手の首に鉄塊の手刀を当てた。
独自の技だけど案外良いなコレ。
……じゃなくて！
倒れた男から素早く銃を奪い踏み砕く。
それを見ていた海兵達は少し怯んだ。
『……海軍も堕ちたモンですな。
ご存知ですか？
ピストルは"
「！貴様ッ」
『ソッチの正義は知りませんけど……1つ許せないことが』
海兵からの発砲を、"紙絵"で避けて穏やかに語る。
観覧席もスタジオも、みんな静かになっていた。
みんな恐怖に顔を青くして。
『──"笑顔を奪ったこと"。
芸人で海賊、敵に回しちゃあきませんよぉ』
仕方ない。
ここはプロとして"オチ"を作らねば！
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なめこ(プロフ) - 万さん» 万様、温かいコメントをありがとうございます！駄洒落は割と丁寧に作ってたのでそう言って頂けると嬉しいです。引き続きマイペースで頑張っていきます！ (2022年9月30日 19時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
万(プロフ) - 初めまして、設定も珍しく内容もとっても面白かったので一気に読んでしまいました！！主人公の駄洒落もついつい楽しみにしている自分がいました！今後も応援しています。 (2022年9月30日 0時) (レス) @page50 id: b14a1161fa (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 橋本アリィちゃん様、感想ありがとうございます！また返信遅くなり申し訳ございません。今後もマイペースに作品更新していくので、よろしくお願いします！最後までのご清覧、本当にありがとうございました！ (2022年9月10日 13時) (レス) @page19 id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても良いお話でした！今後も頑張って下さい！(*´ω｀*) (2022年1月5日 11時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 烏羽Pさん» 鳥羽P様、ありがとうございます！この作品で少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。今後も自分のペースで作品投稿を続けていくつもりなので、どうぞよろしくお願い致します。改めまして、最後まで読んでくださり本当にありがとうございました！ (2020年12月29日 13時) (レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 18時
