7話▽偶然の出会い ページ9
エニエスロビー勤務2日目。
私は……全く眠れなかった。
『お、おはようございます』
「うおッスゲー隈だなお前」
指令室にはスパンダム長官以外に……カクと、他2人のCP9がいた。
朝早くからお疲れ様です……！
「長官も人のこと言えないぞーチャパパパ」
「おれのは生まれつきだ！
……とにかく！任務の説明は以上。
明日までには片付けてこい」
「「「了解」」」
彼らは短く返事をすると素早く去っていく。
カッコ良いなぁ。"仕事人"って感じ！
まぁ仕事内容は……恐らく暗殺なのだが。
「A。仕事に取りかかる前にコーヒー持ってきてくれ」
『こ、コーヒーですか？』
長官の言葉で前日の記憶が蘇る。
自分、確かこの人の
うぅ……もう変なのには巻き込まれたくないよ！
しかし立場上、長官命令は断れない。
"かしこまりました"と大きな声で返事をして駆け足で廊下に出た。
『……キッチンどこ！？』
指令室を飛び出して数分後。
4階まで降りて、初めて"重大な情報"を聞きそびれていたことに気づく。
誰かに場所を聞いた方が良いだろう。でも誰に？
失礼だけどCP9の方々は少し怖いし──……
「何してんだ」
(わぁ)
現れたのはCP9の、しかも少し強面な人。
長官やカクよりも少し大きな背丈には充分すぎる威圧感があった。
『や、その』
「……もしかしてコーヒーか？」
『あ、はい！そうです』
「そんじゃ給仕室だな。
おれも丁度用があったんだ。案内してやるよ」
見た目は怖そうだが、実は温和タイプ？
私は彼の歩幅に合わせて早歩きでついて行く。
「しっかし秘書官も大変だな。あの男専属の雑用係みたいなもんだろ？」
『あの男……』
「前のヤツも毎朝コーヒーを運ばされてたな。
どうせすぐ零すのによォ」
(やっぱドジなのかあの人……)
こりゃ当分平穏な日々は送れないな。
嫌なポストに就いてしまったと改めて思った。
『あ……すみません、お名前を伺っても良いですか？』
「ん？
ジャブラだ。まだ名乗ってなかったか」
『ジャブラさん、は……給仕室に何の用で？』
軽い世間話の感覚でそう尋ねると、彼は急に黙り込む。
……なぜか顔を真っ赤にして。
「べ、べ、別に何でも良いだ
『わ、す、すみませぇぇん！』
「あらジャブラさん。
それに、隣はもしや新入りの？」
「ギャ、ギャサリンッ！？」
そんなこんなで、気づいたら無事給仕室に案内されていた。
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なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
