31話▼死人も鞭打つ ページ33
▼スパンダム視点
確かに今日の護衛は手薄だった。
だがここは行きつけで馴染みの店だったし、なにより飯ぐらい落ち着いて食いたかったんだよ！
だから今回はAだけを連れて外出したワケだ。
一応コイツも緊急時には戦力になるはずだしな。
ただこれは予想外だった。
半年ほど前、とある組織から回収した
『ブルーノさんが食べちゃったんですか！？』
「あァそうだ！
ルッチに取ってこさせた……"ドアドアの実"！」
『そ、そしたらもう返せないじゃないですか！』
恐怖に揺れるエメラルドグリーンの瞳に、おれは小声で話すのも忘れて声を荒らげる。
「馬鹿野郎！手元に残ってたとて返すワケが……」
──バン！バン！
2発の発砲音と共に訪れる静寂。
その数秒後、"ドサリ"と何かが倒れる音。
Aがメニュー表越しに脳天と胸を撃たれて死んでいた。
「時間切れだ。
教えてもらおう。悪魔の実はどこだ？」
目の前の男は淡々と話し出す。
その時──隣で倒れていたAの体が光りだした！
(こ、これを待っていたんだ……！)
「"終わり"なのはおめェらの方だな」
「何？」
男が眉をひそめると同時に、後方で"ギャア"と声がする。
Aがメニュー表を投げつけ、敵の1人に直撃したらしい。
その強烈さに、食らったやつは気絶していた。
Aは座席の重いテーブルを持ち上げると、それを
『長官はこちらに隠れていてください！』
「お、おう！ブチのめしちまえ！」
その瞳は先ほどまでの頼りないものではなく、星のように輝いていて。
おれは他に術もないのでコイツに賭けるしかなかった。
「コイツ……確かに殺したはずなのに……！」
「たかが女1人に怯むな！
また撃ちこみゃいいことだ！！」
『罪なき
Aは華麗に銃弾をかわしつつ蹴りで相手を薙ぎ倒していく。
おれはテーブルの陰に隠れていたが、相手方の照準は完全にアイツ1人に絞られていた。
『私があなたを裁く！』
「！小娘が……」
Aの振り上げる拳が、男の顔面にクリーンヒットする。
『──
「グハァ……！」
(ィよしッッ……！)
これには思わずガッツポーズ。
改めて良い駒を手に入れたもんだ、とおれはニヤリとほくそ笑んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 226人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
