28話▽私の知らない鳥の世界 ページ30
ここにきて約4ヶ月、私は"ある思い"がムクムクと大きくなっているのを感じていた。
「"鳥を飼いたい"ィ？」
スパンダム長官からの
その声の大きさに、指令室の椅子に座るフクロウさんもこちらに目をやる。
『だって可愛いじゃないですか！
頭良いし、肩に乗ってくれるし……』
「ハ、どうせ飼うならもっと強ェ生き物の方が良い」
今日もいつものように書類仕事をしていたワケだが。
たまたま雑談が弾み、"生き物を飼うなら何がいいか"という話題になった。
私はやっぱり……海の戦士ソラみたいに、鳥を相棒にしてみたい！という考えがあったのだ。
それにここに来てから、改めて確信した。
(鳥、可愛い〜！)
ルッチさんの肩に留まるハットリちゃん。
特に白い鳥に憧れを抱いていたのもあり、本当に可愛いと思う。
「他にもあんだろ？
ライオンとかゴリラとかクマとか……」
『それ家で飼う動物じゃあ……』
「おれは部屋で
『えぇ！？』
やっぱりお金持ちはやることが違う！
……ちょっと見たいよ！！
「とにかく鳥はやめとけ。
なんの戦力にもなりゃしねェ」
「それは心外だー長官」
声のした方に視線を向けると、フクロウさんは文字通り
さっきまでは椅子に座っていたのに……その体勢キツくないのかな……？
というかどういう仕組みなんだソレ！
「鳥は何よりも動体視力が優れている。
獲物を見つければ瞬時に追撃するのだーチャパパ」
「でもよ、トラなんかに噛まれたらひとたまりもねェだろ」
「長官。鳥は空を飛べるんだぞ」
「そんくらい知っとるわ！」
ギャイギャイと言い合いをする２人。
なんでこの人達、"強さ"を求めるの。
鳥は鳥でも猛禽類に限った話してない？
それにフクロウさん、名前が名前だしやっぱり……
「──まァ何よりカッコイイのは"フクロウ"だ！
音もなく近づき、死角もない……正に夜の王者！」
(言うと思った)
チャパパパー！と自慢げに話すフクロウさん。
長官はやれやれといった顔で首を振っていた。
「おいA、お前の願望が叶って良かったな。
そこのフクロウで我慢しろ」
『なっ！？』
「チャパッ！？」
雑に渡されたバトンに、私は……反応に困るのだった。
『ごめんなさい！
やっぱり本命は白い鳥なので……！』
「チャパーッ！？！？」
「お前も言うようになったな……」
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なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
