充電 ページ41
YS「怖かった…」
俺のその言葉は何に対してなんだろうな。
集中しなきゃと思いながらも全く集中できずにいた俺…
ユウに対してなのか、自分に対してなのか、それとも今から開かれるコンサートに対してなのか…
だけどとにかく怖かった。
どうしてもAの顔を見て安心したかった。
そんな俺の気持ちを察したのか、Aは俺の膝に座って俺の頭を抱きしめると
「私は大丈夫(笑)ジョンウン、ありがとう。
ジョンウンが一番輝ける様に私もベストを尽くすから。
ホントに大丈夫よ。ね。顔色だってもう良いでしょ?」
なんて俺の眼を覗き込んできた。
俺が輝けるように“私も”ベストを尽くす…か。
…そうだな。
なんだよ。かっこ悪いな…俺。(笑)
かっこ悪いついでだ(笑)
ユウの腰に手を廻して胸に顔をうずめると。
YS「ちょっとだけこのままで…充電させてくれ」
と目を閉じた俺の髪を優しく梳きながらもう片方の手でAに俺の背中をポンポンと叩かれる度に少しずつ俺の中の恐怖が無くなっていくのが解る。
「ジョンウン、私は良いけど誰かに見られたら…」
YS「鍵…かけてる」
「そっか。」
YS「ん。」
たまに扉の外で話声が聞こえる位でAの香りと、心臓の音とゆっくりとした息遣い、俺の背中を叩くリズムだけの世界。
どのくらいそうやって過ごしたのか…
俺の中の弱い俺がすっかり姿を消した頃
「なんか…元気出て来ちゃった(笑)ジョンウンが来てくれて良かった。」
なんだよ。俺のセリフ…
まぁ…いいか。これだけかっこ悪い俺を見せたんだから、後は最高にかっこいい俺を見せるだけだな。
YS「俺のセリフ…だろ?」
「ん〜。でも、ホントに嬉しかったし元気が出た。」
YS「あ〜…」
「惚れさせて。」
当たり前だろ?
俺はニヤッと笑って、軽く唇を合わせると。
YS「任せとけ。」
と呟いて、膝の上のユウを降ろすと。
YS「じゃ、俺は戻るから。見とけよ?」
お前が…お前達がしてくれた努力を絶対に後悔させないからな。
にっこり笑って頷くAを見て、部屋を後にした。
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angieuko(プロフ) - マユさん» ありがとうございます^^*きっと、この彼女には兄さんしかいないですよね♪永遠、単純だけど難しい素敵な言葉ですよね (2016年3月2日 18時) (レス) id: f2d01e8268 (このIDを非表示/違反報告)
マユ - ジョンウンの魅力的な姿がたまらない。最後の会話シーン「永遠」が沁みました。 (2016年2月28日 6時) (レス) id: 8f101bc657 (このIDを非表示/違反報告)
angieuko(プロフ) - ちゃあさん» ちゃぁちゃんコメありあとーです♪兄さん、めっちゃ包容力あるイメージなの^^きっと二人はずぅぅっと幸せにしえるはず!!それから…ぎゅたまへの愛…隠し切れてなかった?( *´艸`)溢れ返っちゃってるので^^すまそ(笑) (2013年6月17日 19時) (レス) id: 56786cf794 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃあ(プロフ) - あんじゅたん 読んだよ。兄さんの包容力ハンパ無いーー!そして自分に置き替えて読んだよ。そしてにイェソンがもっと好きになったよ。 きっと二人は幸せにしてるんだよね♪たまに出てくるギュにあんじゅたんからの愛を感じたのは私だけだろうか(笑) ありがとう。 (2013年6月17日 13時) (レス) id: 8e7de482e5 (このIDを非表示/違反報告)
angieuko(プロフ) - emiさん» えみたん♪コメントまで書いてくれてありがと―です♪あんこが書くとちょっと暗くなる^^;素敵だって言ってもらえてうれちぃです^^ (2013年6月14日 5時) (レス) id: 56786cf794 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんじゅっこ | 作成日時:2013年4月23日 19時