目黒のトリコ (ページ35)

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34コマ目ページ35

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頭がふわふわ～としていて、誰かに手を引かれる

｢A、大丈夫？｣

目をギンッと凝らすと目黒の姿を捉えた

｢ふは！めぇ、やば笑笑｣

私の凝らし目がツボに入ったようで、爆笑している

｢目黒か、、、｣

｢、、康二かと思った？｣

目黒だ、と認識して呟くと、目黒が何故か康二の名前を出した

｢え？康二は目黒の横にいるよ｣

｢知ってるわ！笑まあ、いいや｣

ぎゅっ

手元を握られた感触に気付く

あれ、私たち手繋いでる

ぎゅっ
同じように力を込めて握り返すと

ふは、と彼のいつも通りの優しい笑い声が聞こえた

心臓がバクバクとなっているのがバレませんように

さっきまで酔いが回っていたのに、思考はくっきりとしていた。

｢ここ、俺ん家｣

彼が立ち止まると、とあるアパートに着く
2年の付き合いだけれど、目黒の家には初めてあがる

｢お、邪魔しマース｣

モノトーンで揃えられた家具と柑橘系の爽やかなルームフレグランスの匂いが広がっていた

｢おら、康二、俺ん家着いたから｣

｢ん～？ん～、、、｣

へろへろな康二を彼のベットに寝かせる

｢良かったの？家上がっちゃって｣

｢え、うん。お前らだし、終電ないっしょ？｣

いつもは終電を逃してもタクシーなりなんなりで、2人で帰るし、それを見送ってくれているはずの彼に疑問が浮かぶ

もしかして、なんて淡い期待もシてしまう

｢ま、俺が今日は2人と一緒にいたいんだけどさ｣

いつもは見せないデレにやられる