目黒のトリコ (ページ3)

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3コマ目ページ3

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ギイっと鉄の鈍い音を立てる扉を開けると

｢お、Aと康二じゃん。何お前ら、サボり？？｣

広い部屋の奥に置いてある、大きいソファー
そこにゴロンと寝転がって日向ぼっこをしているのは

うちの代表、深澤辰哉
通称、ふっかさん

｢ふっかさぁん、聞いてください。めめのやつ、またAのことパシろうとしなんですよ。どう思います？｣

ははっと柔らかく笑って彼は言う

｢まあなあ、目黒、Aのこと好きだからなあ｣

仕方ねえよ～と呑気に笑うふっかさん。

その好きは恋愛の意味は含まれていない

｢それ～、私のこと大好き過ぎて困る～｣

笑いながら答える

｢俺も好き～笑めめのことも、Aのことも好き～！！｣

好きやで～と二ヘリと笑うこーじは可愛い

私も好きよ

写真サークルの人達のことは、みんな好き

でも、私が目黒に抱くこの感情は、みんなの好きとは違う

誰にも言う勇気はないし、好きを表現するつもりもない

ただひっそりと私が目黒に恋しているだけ

｢よっしゃ、屋上いくか。康二も行こ｣

｢もち～！んじゃ、ふっかさん、また後で！｣

ふっかさんに挨拶をして、彼がいるであろう屋上へ向かう