英国紳士の妹は名探偵！【名探偵コナン×APH】

３２P:自白-Confession- ページ35

＿＿コナンside

鈴(江)｢皆の自己紹介の後、蘭は謝ったけどそんな事気にもとめてなかった。
でももし思い出されたら折角組み立てたこの殺人計画が全て水の泡になる…
だから蘭を襲ったのよ、口封じの為に！｣

だが結果は失敗。はー、失敗してなかったから今頃蘭は天に昇ってるとこだったぜ……ほんとに良かった。

鈴(江)｢そしてその騒ぎで本当に殺さなければならない知佳子さんが下山してしまうのを恐れた彼は、電話線を切り、橋を落とし…
取り敢えず皆をこの別荘に閉じ込めた！！
そして計画通り知佳子さんを森に呼び出し惨殺したって訳よ！！｣

俺が話している間にも、高橋さんの顔が絶望の表情になっている事が分かった。

鈴(江)｢呼び出した方法は、彼が彼女の部屋のドアに挟んだと思われる紙…内容は良く分からないけど……おそらくそれは二年前に亡くなった姉貴の大学時代の映研仲間の敦子さんについて｣

そしてその時、とうとう高橋さんが自白した。

高｢そうさ…皆敦子の為にやった事さ！！
敦子の無念を晴らす為に！！｣

角｢た、高橋…｣

彼が叫んだ後の部屋は、水を打った様に静かだった。暫く沈黙が続き、時計の秒針の音、皆の息遣いだけが聞こえた。

そしてその沈黙を破ったのも、高橋さんだった。

高｢可笑しいと思ったんだ…あんなに明るかった敦子が…映研の部室でこっそりボクに自分の書いた物語を見せ、将来小説家になりたいって瞳を輝かせてた敦子が……

突然、部室で首を吊るなんて…｣

俯きながら拳を握り、小刻みに揺れる高橋さんからは、とてつもない怒りを感じた。

高｢だがその原因は今上映してる知佳子脚本の｢青の王国｣を観てはっきりわかったよ…

知佳子の出世作｢青の王国｣のストーリーは、敦子がボクに見せててくれた｢空色の国｣と全く同じだったんだよ！！｣

綾｢ま、まさか知佳子…｣

太｢パクったのかよ？｣

綾子さんと太田さんが震える声で言う。まるで信じられない、とでも言う様に。

高｢ああ、その作品で知佳子は在学中に新人脚本賞を取り、今や人気脚本家だ…｣

角｢でもそれが敦子が死んだ原因とは…｣

角谷さんの言葉を高橋さんが叫んで遮る。

高｢黙れ！！
知佳子が賞を取った日＿＿つまり敦子が死ぬ前日、敦子は電話でボクにこう言ったんだぞ！！

もう誰も…誰も信じられないってな！！！｣

目に涙を溜めて叫んだ。その直後何かの糸を切った様に高橋さんの目から涙が溢れた。



(『([僕達]にとっては良くある事だ…)』)

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