買い物 ページ20
中村side
あれから腕を引かれ、歩くこと3分。
その間は俺は脳内で考えを張り巡らせた。
しかしどれだけ考えてもこの状況は飲み込めなかった。
田中さんが話してくれたらこの状況の意図がわかるんだけど。
お互い無言のため、尚更ドキドキする。
だが思ったよりすぐスーパーに到着し、意外と家から近いことに気づいた。
まぁ、自炊しないからどうでもいいんだが。
そんなことより、本当にどういう状況なんだ。
スーパーの中に入ると、ピタッと田中さんの足が止まった。
彼女になされるがままだった俺はその反動で急に止まることが出来ず、彼女に少しぶつかってしまう。
中村「わっ、ごめん」
大丈夫か?と尋ねようと彼女を見ると、嬉しそうに顔を上げた。
田中「さっ!何が食べたいですか、中村さん!」
結構な勢いでぶつかったんだが、そんなこと気にしてないようだ。
彼女の嬉しそうな笑顔と、よく分からない発言でまた俺の思考が止まる。
中村「え?何が食べたい?」
田中「はい!」
中村「まぁ、肉系ならなんでも好きです…」
田中「じゃあ、唐揚げで!」
中村「お、おう」
と、献立が決まったところでハッとする。
中村「待って、どうゆうこと?!俺が作るの、唐揚げ!?」
田中「いや、私が作りますよ笑」
中村「ど、どこで!?」
田中「私の家で…あ、中村さんの家の方が良いですか…ね?」
思ってもいなかった。
まさかの発言で嬉しいけど。
…俺の家か、田中さんの家かって言ったら……そりゃ田中さんの家でしょ!!
でも、ほぼ初対面の人をすぐに家に入れていいもんなのか?
俺男だよ。うん。
でも、俺の家は流石にマズいよな。
中村「…おじゃまします」
田中「はい!」
と言うと、彼女は慣れた手つきで必要な材料をカゴに入れていく。
主婦みたいだ…。
中村「カゴは俺持つよ。重いでしょ」
田中「ありがとうございます!」
なんとなーくカゴの中を見ると、俺にはよくわからない、オシャレな香辛料や油。
あ、これが噂の美味しいオリーブオイルか。
オシャレだなぁ。
…俺は食えるのか?
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ふぁくと(プロフ) - 悠衣さん» コメントありがとうございます!!そう言って頂き本当に嬉しいです(/ω\)頑張るので、是非楽しんでご覧下さい! (2017年3月29日 23時) (レス) id: 7033e1dd14 (このIDを非表示/違反報告)
悠衣(プロフ) - とってもとっても面白いです!!この小説大好きです。エンカウント編も楽しみにしてます! (2017年3月29日 22時) (携帯から) (レス) id: a5a3a00bb4 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁくと(プロフ) - 蒼井憂雨さん» ありがとうございます(;▽;)このコメントを励みに頑張らさせていただきます!! (2017年3月22日 13時) (レス) id: 7033e1dd14 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井憂雨(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってください(*´ω`*) (2017年3月22日 12時) (レス) id: f7de849322 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁくと(プロフ) - 青宙先生。さん» 【ここからは直接脳内に】本当にありがとうございます。あなたのおかげでほかの読者にばれることなく、訂正ができます笑(超小声) 本当に丁寧な訂正コメントありがとうございました。(大声) (2017年3月20日 23時) (レス) id: 7033e1dd14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぉると | 作成日時:2017年2月26日 16時