【d!】ブロンドロリ、拾いました

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os side



「えっ、なにこの子可愛い(ひとらん、この子どうしたん？)」
ht「本音と建前が逆になってるよ、オスマン」
「めうー」
ut「誤魔化しきれてへんでマンちゃん……」


　無線で小さなお客さんが来ていたのはなんとなく把握はしていたものの。
実際に見てみると、髪はサラサラでちっちゃく、更にちっちゃい物に囲まれてるものだから癒し効果は抜群で。
おかしいな、ひとらんに用があって飼育小屋に来たつもりなんだけど間違えて天国に来ちゃったかな？それとも、仕事頑張ってる俺へのご褒美？？


「いや〜だって無理やん。可愛いもん。むり」
ut「オスマンの語彙を溶かすなんて……！A、恐ろしい子」
ht「まぁ分かるよ。無垢な物同士が戯れてるんだもんなぁ」
「可愛い(確信)」
ht「ところでマンちゃん、何か用事があったんじゃないの？」
「はっ！忘れるところだっためう……」
ut「仕事の話するなら、僕らは離れとこか。A〜」


大先生が彼女に声をかけると、今度は大先生が黄色いもふもふに足元を囲まれるもんだからちょっと面白かった。
二人ともこの場から離れるつもりなら、自己紹介だけしとこうかなぁと、そっと背後に忍び寄る。


「ひよこ、好きなん？」
ut「うわっ！？びっくりするやないか！！」
『すき！……だぁれ？』
「オスマンって言います。お話はトントンとグルッペンから聞いてるよ」
『とんちゃん！……ぐりゅぺ？』
ut「おーさまの事やで、A」
「クッ……おーさまなんて呼ばれてんねや」
『とんちゃんと、だいちゃんのおともだち？』
「うーん……まぁ、せやね。お友だちだよ」
『じゃあ、まんちゃん！』
「ん〜可愛いっ……！Aちゃんって呼ばしてもらうなーよろしくめう！」
『めう？』
「めう」
『めう！』
ut「何で鳴き声で会話成立すんねん……！
ほらA、マンちゃんとらんらんお仕事の話するみたいだから僕らは別のとこ行こうな。
らんらんにお礼言った？」
『あっ……！！』


しまった！とばかりに両手を口許へと持っていき小さな目をまん丸とさせたAちゃん。
急いで、それでいて足元のひよこを踏まないようにひとらんの下へと駆け寄ると、白い軍服をくいくいっと引っ張った。
ひとらんはそれに合わせるように膝を折り首を傾げると、Aちゃんが満面の溢れんばかりの笑みでお礼を告げたのだった。
ひとらんのハートにダイレクトアタック。
その証拠に、つられるようにへなへなと緩い笑みを浮かべてAをぐしゃりと撫でた。

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