【d!】ブロンドロリ、拾いました

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とはいえ痛いものは痛いらしく、真ん丸な碧い瞳に小さな水溜まりができていく。
溢れだした滴は、静かにシッマの胸を濡らした。
それを何も言わずに背中を叩いて慰める姿は、本当に父親のようだった。


sn「はい！おしまい。痛かったねーごめんね」
『〜〜〜ッ！！い゛た゛い゛よ゛ぅ゛！！』
kn「ちゃーんと我慢できたやん！えらいぞA！！」
「せやな！この後食堂に甘いもの食べにいこな？」
sn「いい子にはご褒美あげないとだもんねぇ。そうだ！いい物があんで」


ごそごそとデスクを漁るしんぺいさんを尻目に、両手を広げてだっこを要求してきたAを抱き上げあやす。
そんなAの姿を、コネシマは豪快に笑い飛ばしていた。


kn「泣き虫やなぁ！Aは」
sn「はい！元々ひとらんから分けてもろたんやけど、Aちゃんにもお裾分け」
kn「おっ、金平糖やん！」
「ええもん貰ったなぁ」
『こんぺーとー……？』
sn「そう。甘くて小さなお星さまやで！ころかろしてて可愛いでしょ？
はい、あーん」
『あーん……』


小さな口に届けられた色とりどりの星がゆっくりと溶けていけば、Aの涙の量も徐々に減っていく。
どうやらお気に召したようで、まだすんすんと鼻を鳴らしているものの、少しだけ元気が戻ってきたようだ。


『あまい……』
sn「美味しい？」
『うん』
sn「良かった！まだあるから、ゆっくり食べるんよ？一気に食べたら虫歯になってまうから」
『うん。……しんちゃん』
sn「うん？」
『おほしさま、ありがとう』
sn「どういたしまして！
Aちゃん頑張ったもんなぁ、沢山皆に自慢して褒めてもらい」
kn「それええな！ショッピくんとか沢山褒めてくれるんとちゃう」
『うん……！こねちゃんも、ありがとう！』
「せやな、シッマのお陰で助かったわ」
kn「ええねんええねん！やるって決めたのはAやしな」


なんて言いながらも、少し照れ臭そうにAの頭をぐしゃぐしゃに撫でるコネシマ。
いやぁ、今回ばかりはプロ結果ですわ。
どうせAを泣き止ますなんてできないだろうと甘く見てたわ。


kn「ちっこくてもな、案外説明すれば分かってくれんねん」
「なるほどなぁ、勉強になりますわ！」
kn「困り果ててる大先生も面白かったから、放置してもよかってんけどな！」
sn「それは僕も困るからなぁ〜」

俺もこんな風にAを納得させれるようにならんとなぁと内心反省しながら、
泣き疲れているAを抱き直したのだった。

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