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失敗つづき ページ4

その次の日は散々だった
朝から食堂の壁にぶつかり、小頭の足に文鎮を落とし、しまいの果てにはやっと書き上げた議事録に墨をぶちまけた
「はぁ…」もう誰もいない執務室で議事録を書き直すことの虚しさたるや…
窓から差している夕陽が殊更に虚しさを増長させる。

「なんか今日のお前おかしいって」
「え…?」
食堂でかなり遅めの夕食を取っていると、斜め前に座るそんなもんがぶすくれている。
「いつも以上に俺の話聞き流してるだろ。」
いつも聞いてなんかいないけど、と言う言葉は飲み込んだ
「ってか隼隊のみんなが今日お前ミス多いって心配してるんだよ。変なことで心配かけるなよな。」
言葉はツンケンしているが、その視線はどこか気遣わしげに私の全身を眺めていた。
「大丈夫…昨日少し頭打っただけだから。」
「任務説明で頭打つって、何してんだよ。」
さらに訳がわからないと言う顔をされたが、体感としてはまさに頭を打たれたような衝撃だ
まだ昨日の言葉を思い出しては反芻し、あーだこーだ考えてしまう
「ま、なんかわからねぇけど、仕事に支障が出るならちゃんと小頭に言っておけよ。組頭には俺から言ってやるから。」
「余計なお世話だよ。」
今一番話したくない人の名前が出てきて頭を抱える
「なんだよ。」
「あのねぇ…君は狼隊だから身近かもしれないけど、組頭はそんなに暇じゃないの。私なんかのことで煩わせられないでしょ。」
「みんなの状況を把握して仕事を管理するのも、組頭の役目なんだけどね。」
聞こえない筈の声が聞こえて私は固まった
「…え」「組頭!」
そんなもんはサッと立ち上がり私の背後に向かって礼をする。
つまり今組頭は私のすぐ後ろにいる。
「今日しごいた尊奈門は兎も角、なんでAまでこんな時間に。」
「聞いて下さいよ組頭!こいつかくかくしかじかで!」
と、そんなもんはあっさりと全て…私の今日の失敗まで全部…話してしまった。
「ふぅん。随分と失敗が多いんだね。」
「ちょっと体調が悪いだけで…明日には治します。」
「そう…」
ぱっと見気にしていないようだが、スッと目を細めたのが微かに見て取れた。
「尊奈門はもう休みなさい。明日も演練だ。」
「はい!」
そう言って立ち上がるそんなもんに続いて私も帰ろうとした、が、
「Aは…ちょっと話があるんだ」
そう言って肩を抑えられた。
正直言って、最悪だ。この人にどんなツラを向ければ良いんだ、と思いながらも、私は渋々「はい」と答えた。

理由→←そんなもん



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Nagisa Honda(プロフ) - まろんさん» まろんさん、コメントありがとうございます。雑渡さん…良いですよね…思い返せば、私も多分初推しの座を奪われてました笑。これからも書きたいことを書き殴っていくので、もし好みが合いそうでしたらご覧いただけると嬉しいです。 (1月13日 0時) (レス) id: f3e20353fb (このIDを非表示/違反報告)
Nagisa Honda(プロフ) - 上衣さん» 上衣さん、コメントありがとうございます。実は私も映画で一気に組頭にハマりました…はちゃめちゃに強キャラでスマートでかっこいいですよね…! そんな組頭をちゃんと表現できているかかなり不安ですが、これからも気が向いた時に更新頑張ります! (1月13日 0時) (レス) id: f3e20353fb (このIDを非表示/違反報告)
まろん - こなもんさんは私の初恋泥棒なので見ててキュンとします!途中の作者様の気持ちにめちゃ共感しました! (1月11日 2時) (レス) id: 45a7f9af8d (このIDを非表示/違反報告)
上衣(プロフ) - 途中、作者様のお気持ち「雑渡さんのこう言う一面見てみたい」VS「雑多さんはこんなことしない」VSダークライに笑ってしまいましたw 確かに「雑渡さんはこんなことしない!でも、こんな一面をみてみたい!」と私もなります。続きをとても楽しみにしております。 (1月10日 20時) (レス) id: 474ffd7195 (このIDを非表示/違反報告)
上衣(プロフ) - 初めまして。去年、雑渡さんの存在を知り、今回の映画で沼にハマってしまった者です。終始、心の中で「キャーキャー」(赤面)しながら読ませていただきました。続く (1月10日 20時) (レス) @page11 id: 474ffd7195 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nagisa Honda | 作成日時:2025年1月9日 11時

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