入学編VI ページ10
澪
あの阿呆……！能力使うなっつってんだろうが……！
『えっとね、入学式の時に少し聞こえてたんだよ！私少しだけ耳がいいからさ』
美月｢そ、そうなんだ…｣
眼鏡の子……絶対バレてそうだけどまァ俺も合わせるか
澪｢結構気になってたっぽいからな｣
達也｢そうなのか？｣
澪｢入学テストで満点した男の周りに女二人居ればそりゃあな｣
他愛ない会話していると、少し寒気がして
？｢……様、お兄様｣
振り返れば少し疲れた顔をした妹の司波深雪が
深雪「お待たせいたしました」
ハァハァと息を切らして、だが笑顔は絶やさない
達也『!?
深――』
深雪「お兄様」
深雪に聞こうとしたが言葉をさえぎられてしまった
深雪「その方たちは――?」
達也『ああ…同じクラスの柴田美月さんと千葉エリカさんだ」
深雪「そうですか…早速クラスメイトとデートですか?」
深雪の背後にはビュオッという吹雪があるかように見えた
達也『(あの総代答辞の後だ色々な人々に囲まれて相当ストレスが溜まっているようだ…)
そんな訳ないだろう深雪。それに、そういう言い方は二人に失礼だろう?』
深雪「あ、申し訳ありません。柴田さん、千葉さん。司波深雪です」
美月とエリカに軽く会釈をした
深雪「兄同様よろしくお願いします」
美月「こちらこそ」
エリカ「よろしく」
どうやら深雪は二人と仲良くできるようだ
エリカ「あたしはエリカでいいわ。深雪って読んでもいい?」
深雪「ええ。どうぞ。お兄様と区別がつきにくいですものね」
エリカ「あはっ!深雪って実は結構気さく?」
そんな女子の会話に当然参加する気はなく、ぼーっと眺めていたら、深雪ちゃんの後ろにいた女……先輩かな、に話しかけられた
？｢新入生ね？初めまして｣
澪｢どーも｣
？｢君は、天宮澪君ね。私は七草真由美…生徒会長です｣
おいおい……
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