【魔法科高校の劣等生】白百合の傍には雨が降る (ページ12)

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能力編Ⅰ ページ12

澪

姉ちゃんにキッパリ否定した後、杏都の様子を見ると少し具合が悪そうで

澪｢……杏都？｣

『具合なら大丈夫だよ！人が多いとやっぱり辛いなって思っただけだから！』

……コイツ、能力制御出来てねェじゃん。俺の思考だだ漏れしてるし

深雪｢杏都？どうかしたの？だいぶ顔色悪いけど…｣

ほらやっぱり周りのみんな心配してる。でもあいつの悪い所はそんな心配をも跳ね除けて否定することだ

『だ、大丈夫……！』

全然大丈夫だから！とでも言おうとしたのだろうか。ニッコリ微笑んだ後、ゆっくりと床へ倒れていった

スローモーション、とでも言うのだろう。ゆっくりゆっくり動きが鈍く、遅い

澪｢杏都！！！｣

氷華｢……杏都……！｣

目を閉じ、ぐったりとした杏都を抱き抱えたまんま、俺は七草先輩に問いかける

澪｢七草先輩！保健室はどこですか！？｣

真由美｢え！？こっちよ！！｣

走りながら、俺と氷華さんは杏都を見守り続けた

深雪｢澪君、氷華先輩！お待ちを……！！｣

そんな深雪ちゃんの声すら、届かないレベルで焦っていた