034・軍艦島ホテル ページ36
「あっ‥‥」
Aの喉からかすれて揺れる声がこぼれた。
手に持っている物を掲げる。
王冠に装飾された宝石が陽射しに反射して虹みたく煌めく。
綺麗だけどこんな物がお金になるのか？
重宝に無頓着で価値が分からない。
まあ、こんだけあれば足りるか。
王冠を宝箱に放り投げ立ち上がる。
いつ崩れてもおかしくない財宝が積まれた宝箱に目線を向けぼやく。
「とりあえず持って行きますか」
宝箱を抱きかかえ古美術商を営む老夫婦の元に向かった。
何故、宝探しをする羽目になったかというと。
3次試験を終えた私達はすぐ飛行船に乗りこんだ。
向かった先は、広大無辺な海にぽつりと浮かぶ小島。
岸壁周りには無数の難波船が漂着していた。
ボロボロに朽ち果てながらも圧倒的な存在感を放つ姿は、美しくもあり船の墓場にも見えた。
4次試験までの3日間この小島で休息を与えられる。
が、問題が発生した。
ホテルに宿泊するには1000万ジェニーが必要だった。
大金を持ち合わせていない私達にホテルの支配老夫婦が、難波船に眠る宝を探し引き渡せば、金額に応じた部屋を用意してくれることに。
という経緯で、ホテルに泊まるべくお宝探しが始まったのだ。
「素晴らしい品々です。1等客室の鍵をお渡しします」
Aはお礼を言って老婦人からホテルキーを受け取る。
あっ。
片方だけしかないが一様見てもらうか。
これが価値ある物だとは到底思えないが。
踵を返し懐から長細い雫形のピアスを取り出す。
「後こんな物見つけたんだけど」
お爺さんは目を大きく見開きゴクリと唾を飲む。
「お、お前さんこれは幻の"人魚の涙"じゃ。ワシが生きてる間にお目にかかれるとは‥‥」
お爺さんにピアスを手渡す。
人魚の涙、何それ？ただのピアスじゃなくて？
鑑定の順番待ちをしていたゴンとキルアが隣に駆け寄って来る。
「涙にはいやしの力がある随所言い伝えられ、我が物にしようと争いが起こったとも記されています」
「Aの瞳と同じ透き通る薄花色で綺麗だね。それ高いの？」
とゴンが噛み付くように質問する。
「持ち主を選ぶ代物なので、お金では計り知れません」
キルアはふーん。と興味なさげに聞き流し両腕を頭の後ろで組む。
「これは貴方にお返しします。大切に使ってあげて下さい」
人魚の涙をもらい受け髪をかき寄せ左耳に着けた。
耳元でキラキラと揺れ、透き通るAの美しさを引き立てる。
ラッキーカラー
あずきいろ
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カラス - ヒソカたまらん、、更新楽しみです待ってますー (2021年9月3日 4時) (
レス) id: 2cdebcf1aa (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - めっっちゃ萌えます‥！！ヒソカの変態っぷりも良いですし出会い方やストーリーがめっちゃ好きです‥！！(*≧∀≦*)ぜひ更新よろしくお願いします！m(_ _)m (2019年8月13日 0時) (レス) id: cdff23c672 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ(プロフ) - フェイタン天使さん» ありがとうございます！！やる気が出て更新しました、笑 良かったら引き続き読んでください！よろしくお願いします(_ _) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 427ac8eeed (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - ヒソカあああああああああああ！！！優しい少年の方も萌えたけど、今の変態ヒソカの方も十分に萌えます！！更新待ってますw (2017年9月5日 22時) (レス) id: 36a76390b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：樹枝六花 | 作成日時：2017年8月24日 23時
