021・たくらみ ページ23
「ちょっとシカトしないでくれる？」
目の前に立っている人物に目線を向ける。
彼女は歯を食いしばって僕を睨みつけていた。
雰囲気からしてイラついているのが手に取るように分かる。
口を閉ざしたまま唇にかすかな笑みを浮かべトランプタワーを積み上げていく。
無視されてることに耐えかねた彼女は意図的にトランプタワーを払いのけ崩す。
「酷いじゃないか♦︎」
これで無視出来ないでしょみたいな表情につい可笑しくて心の中で笑ってしまう。
君は本当に僕を楽しませてくれる。
「気がついてるのにシカトするから」
「君が関わるなって言ったじゃないか？」
指摘をすると明らかにうろたえる彼女、その顔には図星と書いてある。
表情がコロコロと変わって面白い。
おっと、揶揄うのこれぐらいにしないと。
せっかく彼女から話し掛けてきたのに勿体ない。
「確かに言った。でもそれとこれは別よ」
そう言いながら隣に腰掛け小包を差し出して来た。
なかなか受け取らない僕に彼女は小包を押し付ける。
中身を覗くとお札の束が。
僕、お金に困ってないだけどな‥？
「あの時、私を助けてくれありがとう。貰ったお金‥‥返す。」
なるほどそういうことね。
さてどうしたものかねぇ〜❤︎
こんな良い女をただ殺すのは勿体ない。
無理やりヤッてから殺すか。
いや、彼女を落として味わって殺すのが‥ベストなんじゃない。
心を開いた相手に裏切れ傷つく君の姿は最高に素敵だろうね。
親密の関係を作るにはまず彼女との距離を縮めるのが優先だな。
良い名案を思いついたヒソカは口元を手で覆い隠しニヤリと笑う。
「受け取らないよ♦︎」
「貴方に借りを作るなんてまっぴらなの、だから受け取って」
「借り？あれは君にあげたものだから♣︎このお金を僕が貰う理由はないよ♠︎」
困った顔をする彼女に小包を強引に返す。
「でも‥‥」
「ボクのこと次から名前で呼んでよ？これで貸し借りなしで構わないからさ❤︎」
一瞬考え込む仕草を見せるがすぐ目線がこっちを向く。
「ヒソカ‥これでいい？」
恥ずかしいのか今にも消え入りそうな声で呟いた。
集中していなかったら聞き漏らしたかもしれない。
今はこれでいい。
「ボクもこれからは君のことはAって呼ぶよ❤︎」
渋々嫌そうではあったがユキは頷く。
ヒソカは自分の筋書き通りに事を運べ満足する。
これから時間を掛けてじっくりと君を食い食い尽くす。
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カラス - ヒソカたまらん、、更新楽しみです待ってますー (2021年9月3日 4時) (
レス) id: 2cdebcf1aa (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - めっっちゃ萌えます‥！！ヒソカの変態っぷりも良いですし出会い方やストーリーがめっちゃ好きです‥！！(*≧∀≦*)ぜひ更新よろしくお願いします！m(_ _)m (2019年8月13日 0時) (レス) id: cdff23c672 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ(プロフ) - フェイタン天使さん» ありがとうございます！！やる気が出て更新しました、笑 良かったら引き続き読んでください！よろしくお願いします(_ _) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 427ac8eeed (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - ヒソカあああああああああああ！！！優しい少年の方も萌えたけど、今の変態ヒソカの方も十分に萌えます！！更新待ってますw (2017年9月5日 22時) (レス) id: 36a76390b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：樹枝六花 | 作成日時：2017年8月24日 23時
