高橋くんの憂鬱。 (ページ5)

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ep.5 ページ5

恭平 side .

「 … 」

唖然、その言葉が良く似合う彼女はきっと頭をフル回転させてて

そのあと優しく笑って

「わかった。その代わり、君のことも教えてくれる？」

なんて。

あーもう俺終わったかと思ったわ…

恭「うっす、なんなら足のサイズとかも」

「 …あはは！笑足のサイズはまだいいかな笑」

手で口を覆って笑う姿さえもキュンときてしまう俺

自分が自分じゃないみたいで、もどかしい

「じゃあ、とりあえず名前とクラスだけ、

3組のAAです」

恭「 …あー、高橋恭平、隣のクラスの2組で」

「たかはし、きょうへいくん」

恭「そっす、」

きょう、きょう…と呟いてから俺の顔をチラリと見つめて

手に持ってたノートをパラパラと捲って俺に差し出した

「ねぇここに、たかはしきょうへいって書いてくれない？」

恭「 …っえ、ここに、？」

「うん、漢字も覚えたいの」

はいっ、とペンを渡されるがまま

俺はノートの片隅に高橋恭平と書こうとペンを進める横で、彼女は俺の手をじっと見つめてくる

あかん、全く集中できひん

「 …あ、ここじゃ書きづらい？」

恭「あ、いや違くて、緊張、して」

手汗もやばいっす、なんて

そう言うと彼女は目を丸くさせて、また笑う

「 …実は、たかはしくんって面白いタイプだ笑」

見かけによらずラフな感じにギャップを感じつつ、名前を書いたノートを渡して

恭「 …まあそういうことやから、

俺のことも、もっと知ってな？」

大胆かつ策士的に。

名前と共にSNSのユーザーネームを書いておいた

…まあ気付いてくれても追加してくれるかの話やけどな