渚のエトランゼ Ⅱ (ページ12)

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ちょっぴり不思議な事が起きながらも特に気にせずに過ごしながら、ただ時間が過ぎていく

帰るのはまだまだ先だと思っていたのに、気付けば明日が実家に帰る日になっていた

中村「明日だね、Aが帰るの」

「そうだね～…嶺亜くんとまた暫く会えなくなるのか」

中村「せっかく来てくれたのにあんまり相手に出来なくてごめんね、俺も忙しくて」

「ううん、皆がいてくれたし楽しかったよ。良い思い出になった」

嶺亜くんが泊めてくれなければ、もしかしたら会わなかったかもしれないしこんなに楽しい日々を経験することは出来なかっただろう

確かに家を開けることが多くてあまり一緒にいられなかったのは残念だけど…昔ほど子どもじゃない

忙しさに理解はあるつもり。それに、充分楽しかったもん！

菅田「嶺亜さん、Aちゃん、肉買ってきたよー！バーベキューしよ！」

中村「お、良いね。最後なんだからいっぱい食べろよ？」

「うん！食べ尽くす！」

菅田「湧達が準備してるから行こ！」

庭へ向かえば、バーベキューに必要な道具と食材は既に出されていて、それに加えて何やら騒いでいる

檜山「ねぇ、そっち動かして！」

内村「え、これ？」

元木「違う違う、こっち！」

黒田「もう焼いて良い？腹減った！」

織山「バカなの？」

「ふふっ、ずっとこんな感じじゃん(笑)」

この楽しい時間が終わるのかと思うと少しだけ寂しい

だけど、もっと寂しい事があったような気がするんだけど…どれだけ考えてみても全く思い出せない

胸の奥に穴が空いたみたいなこの感情は、何に対してのものだったんだろう