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潔side






最近俺には、気になっている女性がいる。






出会ったのは、まだ彼女が女優としてデビューしたばかりの頃。






その人は今や超人気女優で、




テレビを一日つけていれば、数十回も彼女を見ることが出来るほど。








そんな彼女に俺は、徐々に好意を抱いてきている。





当たり障りのない返信、





踏み込みすぎない会話内容、





育ちがよかったのか、一つ一つの所作も美しい。





極めつけには、




ぽっと周りが明るくなるような彼女の笑顔。





一見クールに見られがちな彼女は、笑うとどこか幼くて、





彼女の魅力をいっそう深くする。








潔「はあ……」






ついため息が出る。






一度だけ、



日本チームでグループ分けをして、



そのグループごとに日本各地に行き、そこで一週間の遠征を行った。




その時、たまたま俺の遠征先が彼女の撮影現場と近くて、




彼女がわざわざコートまで練習を見に来てくれた。





どうしてももう一度彼女と直接話したくて、





いつもは練習終わりに自主練をするが、




その日だけは練習終わりにすぐに彼女の元へ駆けつけ、




なんとか話すことが出来た。





彼女に近寄ると、






『久しぶりだね』





そういって彼女は柔らかく微笑んだ。




終始俺は口角があがったままだったと思う。






そして一枚だけ、彼女と写真を撮った。





その写真は誰にも見られないよう、フォルダの奥底にしまってある。









彼女の撮影現場が俺たちの遠征先と近かったことを知った凪は、なぜか不機嫌になってたっけ。







そう思いながら、あの時の写真を眺める。





そして気づけば、俺の乗っていたタクシーは練習場に着いた。




_________





なんだ、朝からずっと凪にガン見されている気がする。






気になって凪に話しかけてみる。






潔「お、おはよ、凪」







凪「……うん、おはよ潔」







まだじっと見つめてくる。






潔「えっと………なんかあった?」










凪「お前はずっと、俺のライバルだね」








潔「……え?」









凪はそれだけ言うと、俺の元から離れていった。






そういえば前にAが、




凪と中学の頃までずっと一緒だった、と言っていたのを思い出す。







もしかして凪、Aが好きとかか…?







もしそうだとしたら、



俺も引くに引けないな。





そう思いながら、一日の練習をこなした。

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(プロフ) - 完結おめでとうございます!!嬉しいような悲しいようなちょっとよく分からない感情ですが、陰ながら応援させていただいていました!!本当にお疲れ様です!リクエストの件ですがお時間ある時で大丈夫ですので烏くん、乙夜くんの夢小説を書いていただきたいです!! (2023年3月26日 2時) (レス) @page24 id: 12afbbff79 (このIDを非表示/違反報告)
村紗水蜜デコレさん(プロフ) - 完結お疲れ様です!!(╥﹏╥)良かったら絵/心さんのを書いて頂きたいですっっ(╥﹏╥) (2023年3月26日 0時) (レス) @page24 id: 66ad029385 (このIDを非表示/違反報告)
美影(プロフ) - Hiさん» コメントありがとうございます🥹そう言っていただけて嬉しいです💖 (2023年3月21日 19時) (レス) id: 1561903e15 (このIDを非表示/違反報告)
美影(プロフ) - 豆さん» コメントありがとうございます🥹これからも頑張ります❤️‍🔥 (2023年3月21日 19時) (レス) id: 1561903e15 (このIDを非表示/違反報告)
Hi - お、面白すぎる!!神だ、、! (2023年3月7日 19時) (レス) @page18 id: 20e40c99d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美影 | 作成日時:2023年2月1日 22時

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