法則_1 ページ6
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「リドルどこに行くの？もうすぐ発車するよ」
急に立ち上がったリドルをAは呼び止めた。
「すぐに戻る」
寂しそうな表情を浮かべるAに、後ろ髪を引かれる思いでリドルはコンパートメントを後にした。リドルは再構築されたこの世界の法則を、いち早く知らなければならなかった。それが、Aの命を救うことに繋がるからだ。
リドルは遥か彼方の記憶の糸を手繰る。3年の始業式の日……男子生徒が床に零れた飲み物で足を滑らせ、手すりに額をぶつけて怪我をする騒ぎがあったと聞いた。確か……前方車両だったはずだ。
おぼろげな記憶を頼りに前方車両を目指すリドルの耳に、女生徒の短い悲鳴と水音が聞こえた。声がした方へ急ぐと、グリフィンドールの女生徒が床に広がった飲み物を前におろおろとしていた。
そこへリドルの背後からハッフルパフの男子生徒が近付いてきた。彼に違いない。リドルは杖を取り出すと、床に向かって振った。床は元通りになり、水滴のひとつも落ちてはいない。
リドルの横を、ハッフルパフの男子生徒が通り過ぎた。そのとき、グリフィンドールの女生徒が「ああ！あなた本当にありがとう！助かったわ！」とリドルに向かって駆け寄ってきた。そして、まるで示し合わせたかのようにハッフルパフの男子生徒とぶつかった。男子生徒はバランスを崩し、あっという間に転倒して、そのまま手すりに額をぶつけて血が流れる怪我を負った。
騒ぎを聞きつけた学生が集まり出した。リドルは舌打ちをすると、転倒した生徒を心配そうに取り囲む輪から抜け出した。
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mikitty(プロフ) - 最初から最新話までいっきに読みました。世界観や言葉選び、関係と心の変化、物語の展開、全てにおいてドストライクでした。最高です。お気に入りと高評価させて頂きました！お気に入り作者にもしました！またの更新、とても楽しみにしております！ (3月22日 8時) (
レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
くろさわ(プロフ) - とーるさん» →なので、図書室に帰ったとて夢主は笑うことはなく…あまりにもリドルが不憫なので救済エンドを書いてあるのですが更新するか迷ったまま放置してました。。気になるところで切っててすみません！新章もうしばらくお待ちくださいませ！ (11月26日 16時) (レス) id: 107fffb2fc (このIDを非表示/違反報告)
くろさわ(プロフ) - とーるさん» 夢主はトムに恐怖心もありますが、悲しみの気持ちの方が強かったりします。好きな人の心を壊したのは自分だと思っているのです。でも、【分岐】で良心を手放してしまったリドルには夢主の感情を理解することは出来ず、すれ違ってしまっているのです。文字制限のため→ (11月26日 16時) (レス) id: 107fffb2fc (このIDを非表示/違反報告)
とーる(プロフ) - メリバでトムがずっと勘違いしてるのは主人公から恐怖を抱かれているということから目を背けているんだろうなぁと思うとすごく愛おしいですね。また新章待ってます！エイブリーの正体が気になりすぎる、、、！ (11月26日 10時) (レス) @page46 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
くろさわ(プロフ) - アイネさん» 返信が遅くなってしまってすみません！何度も読んでくださって嬉しいです！！頑張って書いた甲斐があります。新章お待たせしていてすみません！ある程度書き溜めてから公開したいなぁと思っていますので、気長にお待ちいただけると幸いです！ (11月19日 16時) (レス) id: 107fffb2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろさわ | 作成日時：2022年8月7日 16時
