＊318話「甘いな！！」 ページ50
小さく呟かれた謝罪に、肩の荷がおりた気がした。
「でも、あなたには謝らないからっ！！」
「「「いや、謝れっ！！」」」
ビシッと差された指は私に向けられており、
その瞬間、隣にいた結良だけでなく田中と夕も突っ込んだ。
「お前ふざけんなよっ！ こんだけAの人生かき乱しといて謝んないってなんだよ！！ A、お前からも何か言ってやれっ」
「......別にいいよ」
「ほら、別にいいってはああああ？！」
「うるさいっ」
耳元で叫んだ結良は、当然のごとく叶羽に殴られた。
いや、ほんとにうるさい。
結良に注いでいた呆れた視線をやめ、
ぐっと泣くのを我慢したような顔の早乙女と向き合う。
「別に私は“私自身”に謝罪がほしいから戦ったわけじゃないよ」
「A......」
「そりゃあ、思わないことがないわけじゃないです」
早乙女のせいで結良は怪我をした。
早乙女のせいでみんな苦しんだ。
私はみんなと離れた......。
でも、それによって得た“出会い”もある。
烏野のみんなに笑いかける。
「だから、約束してほしい」
「約束？」
「......なによ」
ぶっきらぼうにいってくる早乙女。
真赭さんが諭してくれたから、たぶん大丈夫。
だって、同じなのは知っていた。
あの人を、“雪先輩”を憧れていたのは同じだから。
目を伏せ、空気を吐く。
「千鳥山バレー部員として、みんなと平等に接すること。独裁的な活動をやめること」
「......それだけ？」
怪訝そうな問いかけに笑う。
「ええ」
「「「「甘いな」」」」
すかさず四方八方から突っ込まれた。
「お前はほんと......」
「甘い甘いよっ！ ゲロ甘だよ！！」
「お人好しめっ」
「うるさいですよ」
散々な言われようだ......。
だが、早乙女はが気まずそうながら
部員たちと向き合ったのを見て大丈夫だろうなと思った。
そして、
やっと、私たちの戦いが終わった......。
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星蛍(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます！ (2020年1月6日 11時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - いえいえ！更新頑張ってください！ (2020年1月6日 5時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 美玲さん» 代わりにありがとうございました！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 沙綾さん» 返信遅れてすみません！！美玲さんの言うとおり、縁下くんです！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - 沙綾さん、多分それ縁下力くんの事だと思います！もし違ってたらすみません(><) (2019年11月30日 17時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2016年2月28日 20時
