＊267話「なめんなっ！！」東雲side ページ45
頭ではわかっているものの、
やる気が空回りして点数の差が縮まらない。
「潤、レフト！！」
「東雲さん！」
振り下ろしたボールはブロックに阻まれる。
潤のトスは悪くないのだが、どうしても......。
「すみません、今のトス低かったですね」
「あ、あぁ、大丈夫だよ！ 気にすんなって」
彼女が一生懸命やっているがわかるから、
トスの修正を
そんな中、コートに響く高らかな笑い声。
「全国で五本の指に入ると言われる東雲結良も
大したことないわねぇ」
こちらを小馬鹿にした目で見る早乙女。
「うるさい、黙れ」
「ふっ、もしかしてあの女が戻ってくるとでも
思ってんの？ 馬鹿じゃないの」
「どういう意味だ」
Aのことに思わず低い声が出る。
早乙女はそれをものともせず笑い飛ばす。
「あの女は来ないわよ。
だってそれは私の手のひらの上で踊ることになるんだから」
その言葉にピクリと眉根が動く。
「自分のせい、という責任感の重圧。
2年というブランク。一度負けたトラウマ。
その全てを換算すればどうなるかなんて一目瞭然」
「......」
「そして、私はそれを利用する。
そのことをわからない女じゃないでしょ？」
ふふっと可愛らしく笑う早乙女。
そんな“何もわかっていない”彼女に教えてやる。
「あいつはそんなので潰れる奴じゃない」
「は？」
思い出すのは中学の頃。
入部前からプレッシャーやら周囲の期待やら
あいつは背負っていた。
それを受け止め、全国でプレーしてきた。
「今更、Aはそんなのに怯えたりしない。
あいつはちゃんと____」
強い
「うちのセッターをなめんなっ」
弱くなんかないんだ。
確かに天才ではないけど。
あいつは弱くない。
少なくとも、才能に胡座をかいている目の前の“こいつ”よりは強い！！
そう言えば、早乙女は苛立たしそうにこちらを睨む。
「その心底真面目にバレーしてる姿が、
私をどうしようもなく苛立たせるっ。
あんたみたいな人が、あんたみたいな人がっ」
近くにあったスポドリを掴むと投げるように振りかぶる。
「大っ嫌いなんだよっ」
「結良っ」
一瞬のことで反応が遅れた。
とっさに腕でガードして衝撃に備える。
だが、いつまでたっても思っていたものはこない。
そっと目を開けるとそこには......。
「バレーの試合をしているんだからバレーで勝負しなさい」
強い“光”を宿したAがいた。
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星蛍(プロフ) - ゆっぴぃさん» ありがとうございます！来年１月からハイキューが始まると聞いて最近更新を頑張っている次第です笑 パスワードにつきましてはこちらのミスです。すみません！！今日中に解除します！！ (2019年11月19日 11時) (
レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 猪絢さん» ありがとうございます！パスワードは解除したつもりでした。すみません！！今日中に解除しておきます！！ (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴぃ(プロフ) - 凄い面白くて毎回更新楽しみにしています。7章はパスかかってるので見れないのが悲しいです。近々見れるようになりますか？早く続き読みたいです。 (2019年11月19日 10時) (レス) id: 3c7526cd22 (このIDを非表示/違反報告)
猪絢(プロフ) - 面白くて読み込んじゃいました！7章パスワードかかってた見れないのですがまだ書き途中だったりするのでしょうか…？ (2019年11月19日 1時) (レス) id: 262406d3d0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 杏樹さん» それは良かったです！ありがとうございます(^-^) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 x他1人 | 作成日時：2016年1月8日 20時
