＊226話「それから」黒尾side ページ4
ふうとため息をつきながら、若干疲れたように
体をのばす真赭と、首をまわす宮瀬。
「ま、ここまでがあたしらの知ってること」
「その後のことは噂でしか耳にしなかった」
それを聞いて思い出す。
彼女たちが最初に重々しく発した言葉を......。
______「一年に部を乗っ取られた」
県外や性別の違いというのもあるだろうが、
聞いたことのない話に首をかしげる。
烏野連中は知ってるのだろうかと横目で見れば、
リベロと幼馴染みである彼ら以外は俺ら同様に首をかしげていた。
その様子を見た二人は肩をすくめた、苦笑した。
「その話は結構女子バレー界じゃ有名だったよ」
「ガセかと思ったけど、中々腑に落ちないところが多かったんだよね」
ねー、と場にふさわしくない明るい声色で真赭に
相槌を求めるも、あいつは呆れるだけだった。
そりゃそうだ、と真赭の当然の反応に心の中で頷きながら
宮瀬の言葉に引っ掛かりを覚える。
腑に落ちない......？
「どういうことだ？」
聞くのが早いと言葉にすれば、
やれやれといった感じで宮瀬が教えてくれた。
「言ったじゃん。Aはセッターじゃなくてスパイカーとして試合に出てて、
エースの結良は試合に出ていなかったって」
あぁ、そういやはじめに言ってたな。
つか、お前のその態度はほんっと腹立つ。
怒りを抑えながら、彼女らの話に耳を傾ける。
「だから、行きたかったんだけどさ。
こちらもスポーツ推薦なわけで試合に出てるし、合宿はある」
「あっちも遠征でいなかったし、
予定が合わなかったんだよね」
そこまで聞いて、なるほどなと納得する。
だこいつらはこいつらなりに責任感じてる。
後輩のピンチに駆けつけることができなかったことに......。
「まぁ、そういうわけでその後のことを聞かせてもらおうか」
そういって視線を未だ正座で姿勢を正している
二人に向けた。
彼女たちは緊張した面持ちで口を開いた。
「先輩たちが卒業し、春休み中に攻撃や守備が咬み合いつつありました。
その後、GW明けに一人の転校生がやって来ました」
「名前は“
早乙女財閥の一人娘です」
財閥ときいて、ドラマみたいだなと思ったら真赭に睨まれた。
目ですみませんと謝れば、許してもらえたらしく視線を元に戻した。
彼女たちは続けた。
「その子はなんか裏の有りそうな子で警戒していたんです。
でも、」
悲しそうに伏せられた目にまた辺りは静まり返った。
＊227話「過去編〜災厄のレモネード〜」→←＊225話「過去編〜千鳥山中“鷹の目の姫君”！！〜」
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星蛍(プロフ) - ゆっぴぃさん» ありがとうございます！来年１月からハイキューが始まると聞いて最近更新を頑張っている次第です笑 パスワードにつきましてはこちらのミスです。すみません！！今日中に解除します！！ (2019年11月19日 11時) (
レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 猪絢さん» ありがとうございます！パスワードは解除したつもりでした。すみません！！今日中に解除しておきます！！ (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴぃ(プロフ) - 凄い面白くて毎回更新楽しみにしています。7章はパスかかってるので見れないのが悲しいです。近々見れるようになりますか？早く続き読みたいです。 (2019年11月19日 10時) (レス) id: 3c7526cd22 (このIDを非表示/違反報告)
猪絢(プロフ) - 面白くて読み込んじゃいました！7章パスワードかかってた見れないのですがまだ書き途中だったりするのでしょうか…？ (2019年11月19日 1時) (レス) id: 262406d3d0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 杏樹さん» それは良かったです！ありがとうございます(^-^) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 x他1人 | 作成日時：2016年1月8日 20時
