＊118話「泣くというのは」 ページ34
コーチたちにおごってもらい、学校へ戻った私達。
各々帰路に着く中、私は孝先輩の元へ行く。
「孝先輩」
「おう。ちょっと待ってな」
大地さんと先生と少し話をしてくると言われ、
部室棟の階段に腰掛ける。
「お疲れ様です」
「お疲れー」
「A先輩、帰らないんですか？」
やや目元が赤い翔ちゃんと影山君。
苦笑しながら「もう少ししたらね」と答える。
二人は首を傾げながら、「お疲れ様でした」
といって帰って行った。
「お待たせ。じゃあ、帰るか」
「はい」
みんな帰ったあと、二人でゆっくりと坂を下っていく。
「なーんか、久しぶりだなあ」
「ですね」
「前はよく帰ってたもんなあ」
孝先輩が試合に出てたからと言いそうになり、
慌てて口をつぐむ。
だけど、試合後もあるのかネガティブなのか
孝先輩が自嘲気味に言った。
「俺が試合にそんな出なくなったから、か……」
その言葉に息を飲む。
影山君たち今の一年生が入学する前は当たり前だけど、
孝先輩がスタメンだったからよく試合後の反省会みたいに一緒に帰っていた。
ここは良かったとか、ここは良くないとか、いろいろ。
ノートにメモり始めたのもそのころからだっけ……。
あんまりにも白熱してしまうため、
忘れないためにノートへ書き始めた。
負けた試合が多かったから、悔しくて泣くこともあったけど(主に孝先輩が)、
でも烏野の勝利の糧になるならばとよく話していた。
何も言えずに唇を噛みしめていると、
ポンッと頭を撫でられた。
「ごめん。そんな顔させるつもりはなかった」
ぽんぽんと落ち着かせるように頭を撫でられ、
思わず自分の胸元を握り締める。
自分がどんな顔をしているか知らない。
けど、辛そうな孝先輩を見て
自分が泣きそうな顔であったのはなんとなくわかった。
情けない。
＊119話「塩分、糖分、半分こ」菅原side→←＊117話「前に進むために今やるべきこと」
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星蛍(プロフ) - 琴音さん» あちゃー。やっぱりありましたか(汗)。すみませんが、書き方の統一を優先しているので、シリーズが完結次第、誤字修正をしていきます。教えたくださり、ありがとうございます。 (2019年4月1日 20時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - いっぱい間違えてますね。月バリが月バレとか月バスになってたり、聞いてきたが聞いて生きたとか、久藤が久遠だったりまだまだありますけどw (2019年3月31日 17時) (レス) id: f776e23ba8 (このIDを非表示/違反報告)
☆慧琉☆@スガさん愛しすぎてﾀﾋぬ←w(プロフ) - 正しくはコンクリート出身、日向翔陽です。貴方をぶっ倒して全国へ行きます。だったような… (2016年7月5日 22時) (レス) id: 2223b2c821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2015年3月22日 17時
