＊116話「勝利の女神は」 ページ32
孝先輩のおかげでチームの雰囲気も変わり、
第一セットは取られたものの第二セットは互角に渡り合っている。
コーチの及川さんサーブ対策のサーブレシーブ二人体制も効果有り。
でも、段々攻撃が読まれ始めて徐々に点差がついてきた。
そして、旭さんのバックアタックが決まった後、
孝先輩と影山君が交代した。
「孝先輩、ナイスです！！」
戻ってくる孝先輩にそう声をかければ、
先輩は二カリと笑って拳を突き上げた。
やっぱりすごいなあ、孝先輩。
改めて孝先輩を尊敬し、試合に集中する。
一セット目に比べて、機械的ではなく周りの様子や
人間関係を含めて試合を意識し始めた影山君。
それもあり、第二セットは烏野がとった。
第三セットも互角に渡り合う烏野。
私も組んだ手に自然と力が入る。
「頑張れ……」
自分の試合よりも緊張して、
祈るように試合を観戦していた。
双方、100％のぶつかり合い。
終わってほしくないなと思ってしまう、白熱した戦い。
けれど、終わりは必ず来るもので……。
影山くんがあげたトス。
翔ちゃん渾身のスパイク。
烏野最大の武器は、青葉城西のブロックに阻まれ、
試合は終了した。
試合終了のホイッスルが鳴り、
かくんと膝の力が抜けてその場にへたり込んだ。
だが、挨拶が聞えて情けない膝に喝を入れ、立ち上がる。
観客席に挨拶に来るみんなの顔を見て泣きそうになるが、こらえる。
「応援、ありがとうございましたっ」
「「「ありがとうございましたっ」」」
嶋田さんや滝ノ上さんだけでなく、
及川さんファンの女子大生や他校のバレー部の人たちも拍手を送ってくれた。
「お疲れ様」
「良い試合だった」
「お、お疲れ様です」
泣かずにコートを後にするみんなを見て、
自分が試合に出ていないのにも関わらず
胸が裂けそうなほど痛かった。
＊117話「前に進むために今やるべきこと」→←＊115話「焦り」
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星蛍(プロフ) - 琴音さん» あちゃー。やっぱりありましたか(汗)。すみませんが、書き方の統一を優先しているので、シリーズが完結次第、誤字修正をしていきます。教えたくださり、ありがとうございます。 (2019年4月1日 20時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - いっぱい間違えてますね。月バリが月バレとか月バスになってたり、聞いてきたが聞いて生きたとか、久藤が久遠だったりまだまだありますけどw (2019年3月31日 17時) (レス) id: f776e23ba8 (このIDを非表示/違反報告)
☆慧琉☆@スガさん愛しすぎてﾀﾋぬ←w(プロフ) - 正しくはコンクリート出身、日向翔陽です。貴方をぶっ倒して全国へ行きます。だったような… (2016年7月5日 22時) (レス) id: 2223b2c821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2015年3月22日 17時
