【HQ】烏に紛れている鷹【烏野】

＊39話「今頃か」 ページ41

気持ち悪い２人は置いていこうかと思ったとき、孝先輩が


「清水は家近いから用事すんだら帰っちゃうよ」


そう(二人にとっては)地獄へ突き落とす一言を告げた。

案の定、固まる二人に私が付け足す。


「てか、去年もそうじゃない」


二人は、チーン......という効果音とともに床へと倒れた。


ばかだなあ。知ってたけど。

はあとため息をついていると、そわそわしている日向君が目に入った。


「どうかした？」

「あ、いやっ、その......」


少しだけ頬を赤く染め、忙しなく瞳を泳がせる彼。
私は話すまで待ち続けた。

数瞬間の後、日向くんは意を決したように口を開いた。


「大和先輩は残りますかっ？」

「うん、そりゃね」


いい淀むから何かと思えば、そんなことか......。
まっ、まっ、と単語にすらなっていない言葉を発して固まる日向君に苦笑する。


すると、後ろから野太い雄叫び声が聞こえ、驚きで肩がはねた。

何事かと振り向けば、何故か鼻息が荒くなってる
さっきまで倒れていた２人。


「なに？ なんなの？」


不快感を隠さずそう聞けば、
わざわざ声を揃えてこんなことを言ってきた。


「「今年もAで我慢しよう！！！！」」

「失礼か」


我慢ってなによ……。

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