＊34話「俺がいれば」 ページ36
(ストップ！)
邪悪な思考に侵されそうになり、慌てて首をふる。
誰かしらに不審がられるかと思ったが、
みんなコートに釘付けで気づいていない。
そのことに安心しながら、嫌な音をたてる心臓あたりを抑えた。
だいじょうぶ、大丈夫、大丈夫……。
「ふぅ……」
開けてはいけない感情に“まだ”私は蓋をする。
・
なんだか嫌な空気が漂い始めた。
戸締まりの先生のおかげで一旦試合が中断されたけど、
影山君と日向君はぎくしゃくしている。
かと思ったら、次の攻撃で日向君にボールをあげると敵チームに宣言した。
本人は挑発だと開き直って言ってるけど......大丈夫かな？
「今のお前はただのちょっとジャンプ力があって素早いだけの下手くそだ」
影山君のかなりきつめの言い草に、
喧嘩にならないか心配になる。
だが、それも杞憂で終わる。
「大黒柱のエースなんかになれねえ。
でも、オレが居ればお前は最強だ」
微塵の疑いもない、絶対的自信。その姿に
《Aがいるからあたしは最強なんだよ！》
かつての相棒の姿が重なった......。
．
試合が再開し、日向君の前に阻むブロック。
その高さに一度彼は圧倒されたが、
「かわせっ！！」
影山君のその一言で動きに切れが戻った。
そして、ブロックが追い付くまもなく点が決まった......。
「......すごい」
興奮で胸がいっぱいになる。
「エースが打ち抜いた1点も
お前がかわして決めた1点も同じ1点だ」
そう日向君に言って励ます影山君。
二人の間には信頼関係が垣間見えた。
それと同時に感じる……。
すっと目を伏せ、開ける。
「あそこまでさ」
「え？」
誰に言うわけでもなく、呟く。
「あそこまで、スパイかーに信頼されるのは
セッターにとって何よりの誇りなんだよね」
「......誇り」
うん……。
誇り、なんだよ……。
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星蛍(プロフ) - 麗さん» そうですね！！ 今、そういった誤字脱字とかを修正しているところです。読みにくいし、この人誰？！っていうのもあるかもですが、何卒ご了承ください。すみません。 (2020年11月12日 8時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 44ページ 「お、俺が呼んでたのにぃ！！」 の 呼んでた は 読んでた ではないのでしょうか？話の流れ的にそうかなと思ったのですが (2020年11月11日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
☆慧琉☆@スガさん愛しすぎてﾀﾋぬ←w(プロフ) - 誤字…ノヤっさん→ノッヤさん、潔子さん→清子さん (2016年7月5日 19時) (レス) id: 2223b2c821 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 抹茶アイスサンドさん» よくよく考えたらどんだけ手が薄いんだって話になりますね！！ありがとうございます (2016年4月2日 11時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶アイスサンド - ３２話の厚さ約５mmではなく、約２cmだと思います。 (2016年4月2日 10時) (レス) id: 0e8f4b9561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2014年8月5日 13時
