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Aはくらげのエリアで

「…好き」

小さく言う。



さっきから甘えてるのか
たまにぎゅっと手を握ってくれるAが愛しくて。



周りに人がいないのを見てからキスをすると

「もう、だからここ外だよ?」

Aはクスクス笑う。



でもしたいんだもん。

夜のホテルまで我慢なんて出来ない。



マネージャーとアコの結婚式を見たから
余計にかもしれない。

さっきからキスしたい気持ちが止まらない。

2人が羨ましくて。
そして、不安になってるからだ。



「あの、ね、太輔」



Aが意を決した顔で俺を見る。



何だか嫌な予感がしてうまく笑えない。
だから

「どした?」

普通にしか言えない。



Aは手を広げて爪を俺に見せる。

このエリアがくらげを目立たせるために薄暗いから
ちょっと見えにくい。

「……?」

目を凝らしてよく見るけど
いつもの整った爪だな、くらいにしか思えない。



「…これからね、お店でインスタ担当することになったからピンク使うのも辞めたの」

「え?」

「だからもうピンクがどこにもつけられないの」



確かに今までAの爪はネイルがピンクだったり
ネイルにピンクの石やキラキラしてたのが付いてたかも。

そして相変わらずAの徹底っぷりがすごい。



「だからね、太輔を身に纏えなくて」

「…うん」

「今まで太輔と一緒に居られるだけで良かったのに、何だか寂しくなったの」



しょんぼりしてるAは本当に悲しそうで
ツーショットの写真をあんなに怒ってるAに悲しんでる自分がいよいよ情けない。



「で、あの、ね?」

Aはカバンからラッピングされたものを取り出す。



マネージャーとアコにプレゼントしたブレスレットと同じブランドのもの。



「…ん?」

「受け取って、ほしいんだけど」



小声で言うA。



「……受け取る?」

「うん。私からの、プレゼント」



Aはモジモジと下を向く。

そっとラッピングを開けてみると
金属で出来たしおりに短いチェーンがついててその先に小さな石がついている。



……ピンク色?



「私の誕生石のトパーズの中でもピンクトパーズって珍しい色の石なの」

説明しながらカバンから

「…でね、これが…」

Aが取り出したペンダントには
白い丸い石がついてる。

「太輔の…6月の誕生石なの。ムーンストーン」



涙目で俺を見るAは

「これなら、一緒に持っていい?」

呟くから。



愛しくてAを抱きしめた。

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みぃ - 読ませていただきました!続きが読みたいです\(^▽^)/! (2022年4月7日 23時) (レス) id: 42a4c90f18 (このIDを非表示/違反報告)
琉衣(プロフ) - おはよう御座います!また最初から読んじゃいました! (2021年12月9日 6時) (レス) @page15 id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 琉衣さん» コメントありがとうございます☆ 嬉しくて他の更新を書いていたのに一番に更新してしまいました(笑) 亀更新ですがまた読んで頂けたら嬉しいです! (2021年11月27日 11時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
琉衣(プロフ) - 初めまして2日掛けて読ませて頂きました!続きが楽しみです (2021年11月23日 6時) (レス) @page10 id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年7月14日 7時

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