after ただ君と 3 ki ページ16
ハチは
「お疲れ様でした」
ものすごく丁寧に頭を下げて
帰っていく。
何だか不思議な感覚。
まさかハチとこんな事になるなんて。
複雑すぎて移動の車で何も話せなかった。
あー、Aもこんな気持ちだったのかな。
どうするかは自分が決める訳じゃないから
何も言えなくなるよな。
炭谷さんや河井さんの時とは違う。
Aが何とも思ってなくて
むしろマイナスっていう前提がない。
既に仕事では信頼し合ってるし
Aの中では感情の基準がいま全くのゼロっていう状態だ。
しかもハチはすげーいい奴だし
ハチが本気出してAを大切にしだしたら
それにAが惚れる可能性があるかもしれない。
ハチならAを幸せにしてくれると思う。
俺だってめちゃくちゃ信頼してるし。
「…北山さん？」
Aに声を掛けられて我に返ると
車は既に俺んちの前だった。
「あ、わり。ありがと」
慌てて車から降りると
「はい、お疲れ様でした…大丈夫ですか？」
心配そうにAが声を掛けてくるから
「ん！ちょっと考え事してただけー」
明るく言うとAもホッとしたのか「では」って帰っていく。
家に入ってからメンバーのLINEにAの件を送ると
知らなかったニカ達が『マジ？』とか『大変だね』とか『了解。何かあったら教えて』ってコメントをくれる中で
藤ヶ谷から個別LINEの方に
藤ヶ谷北山もいま大変だろうけど
支えてあげてね
何かあったら俺も協力するから
ってメッセージが来た。
いま何かあったまさにその瞬間だよ。
なんてさすがに藤ヶ谷には言えねーし。
ため息をついてぼーっとしてると
やっぱAに会いたくなって。
Aんちに突撃する。
俺が出てるテレビをチェックしてるAに膝枕してもらうと
たまに頭を撫でてくれて。
Aの手を握ると握り返してくれて
ものすごく癒される。
これがハチに限らず他の誰かのものになったら
めちゃくちゃ嫌だな。
改めて思う。
そのままうとうとしてると
ふと気づいたらテレビはメニュー画面に変わってる。
ん？
番組終わってんじゃん。
A寝てんのか？
「……？」
Aを見上げると焦点の合わない目で
ぼーっとテレビを見てる。
そっか。
今は俺の私情でどーこー言ってる場合じゃない。
いつも支えてもらってんだから
俺が支えなきゃ。
「A？」
声をかけたら我に返ってびっくりしてるAを
起き上がって抱きしめた。
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shizu(プロフ) - ごまさん» コメントありがとうございます！続編ちょこちょこ書いてますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです🍀 (2023年4月6日 7時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ごま(プロフ) - このお話本当に大好きでした。完結してくださりありがとうございます。 (2023年4月5日 0時) (レス) @page50 id: 65630f1c21 (このIDを非表示/違反報告)
智子(プロフ) - わーい！！またこの2人に会えるのですね😍楽しみに待ってます！！ (2023年3月28日 23時) (レス) id: 87449810a3 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - みさん» また書けるようにあっさり、それでも2人らしく終わらせてみました！コメントありがとうございます🍀幸せな気分になっていただけたなら嬉しいです❤️ (2023年3月28日 9時) (レス) id: 4bd01c80d1 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 智子さん» なんだかんだこの2人大好きなので多分ちょこちょこ書きます🍀既にいくつか書きたいので(笑) (2023年3月28日 9時) (レス) id: 4bd01c80d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2021年6月21日 20時
