太陽の当たる場所 8

never 22 side 2 ページ42

やっぱり
Aとの時間は最高で。

どんなに疲れても
Aと過ごすと切り替えられた。



お風呂に一緒に入っただけだったり
ひどい時は寝るベッドが一緒だっただけの時もあった。



でも不満は無くて。



Aも普通で
逆にマイペース過ぎて俺が一緒な事をAが忘れてる時もあるくらい。



そして甘えてくる時が
たまーーーにある。

2日ぶりに会えたその日のAはものすごくムスッとしてて
いつもなら食後に立ち飲みするのにソファから動かない。



「Aー、水割り作るー？」

「…今日はいい」



首を振ってそのままぼーっとテレビを見てる。

変なの。



でも俺は立って飲みたい気分だったからそのまま飲んでテレビを見てると
いつの間にかAがソファから居なくなってる。



あれ？

いつの間に？



シャワーを浴びて寝室に行くとAがいるからベッドがこんもりしてて
俺がベッドに入るとAがモゾモゾ動いて俺に抱きついてくる。

「わっ」

さすがにびっくりして思わず声が出るけど

「……ん」

Aはグリグリと俺に顔を押し付ける。



ちょっとくすぐったい。



「なぁーに？どーしたの？」

頭をぽんぽんすると

「…嫌な事、あった」

ボソッと言う。



詳しく聞くと
嫌なお客さんの対応をして疲れたらしい。



「……そっか、大変だったんだね」

抱き返すと

「……」

小さく頷くAらギュッと俺のシャツを握りしめる。



トン、トン、って一定のリズムで背中をトントンしてたら

「ニカ、ありがと」

Aが呟く。



聞こえたけど

「なに？」

聞き返すと

「ニカのおかげで元気になった。ありがと」

ギュッてAが抱きついてくる。




「さっき言ってくれればいいのに」

「…邪魔したくないもん」

「えー？だって今も寝る時間短くなってるよ？」



全然構わないけど意地悪で言うと

「……ごめん」

慌ててAが離れようとするから笑っちゃう。



「うそうそ、大丈夫だよ」

「…ニカの意地悪っ」



ますます離れようとするから

「いーじゃん、もーちょっとくっついてなよ」

抱きしめてると

「やだ！もーいいっ」

Aが離れようと必死になる。



イチャイチャするのが楽しくて幸せで。



「だから大人しく甘えなってば」

背中をまたぽんぽんすると
それが気持ちいいのか抵抗をやめるAは

「………」

ギュッてAがまた抱きついてきた。




可愛いすぎじゃん。

Aのおでこにキスを落とした。

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