検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:65,752 hit

never 21 ページ39

やっとニカに言えた。
何があったか。

ニカは少し寂しそうな顔をしたけど
ニカとずっと一緒に居たいって伝えたら
嬉しそうに笑ってくれた。



そして

「じゃ、ずっと一緒に居よ」

ニカは言う。



「でもさ、1人になりたい時はちゃんと言う。んで、もしそれが無理してるなって分かったら確認しよ」



私を見て優しく笑うニカは

「まぁ、俺はAが無理してるのはすーぐ分かるようになったけどね」

優しく私を抱きしめてくれる。



そうかな。

ニカには分かるのかな。



でも逆に私は不安になった。




「私、ニカが我慢してるのとか分からないよ?」



今日だって全然顔見るまで分からなかったし
北山さんからの電話も叔父さんのお店に行ったのも偶然だし。



「…Aは普通にしてくれてていーよ。俺、我慢したりしないから」



ギュッてキツく抱きしめてくれるニカ。

少し痛いけどどこか心地いい。



「え、我慢してよ」

「ヤダよ。我慢しない。遠慮もしない」

私が抗議してもニカはクスクス笑って言う。



考えてみたらそうかも。

ニカはいつも遠慮なんかしてなかった。
勝手に来たし夜遅くてもご飯焼きそば作れって言うし。



「そうだったね」

思い返して私も笑っちゃうと

「でしょ?」

ニカが珍しく甘えるような言い方してくる。

何だか可愛い。



たまにはこんなニカもいいかも。
私も同じくらいの強さでニカをギュッて抱き返した。

「私になら、いっぱいワガママ言っていいからね」

「うん」

「私もワガママ言う」

「そうして。Aはそのくらいがいい」



そして、ものすごく小さい声で

「俺にしか、言わないで」

耳元で言う。



……うん。

ニカにしか言えない。
ニカにしか、言わない。



頷くとニカは

「ありがと」

小さな小さな声で言う。



「…寝よっか」

「うん」



そろそろ寝る時間。
それは分かってる。



でもニカから離れたくなくて。

なぜかニカも離れなくて。



ワガママ言っていいって言うなら

「……あと、少し」

ニカに言うと

「…うん」

ニカも頷く。



やっぱり、同じ。

ニカと私は思ってる事が一緒だね。



好きだよ、ニカ。

ニカだけが、好きだよ。



言葉にしたら泣いちゃいそうなくらい幸せな時間。



相当幸せで
そのまま寝ちゃった。



夢の中でもニカは私をずっと抱きしめてくれてて

「大好きだよ、A」

言いながらずっとぽんぽんしてくれていた。




私もだよ。

ニカが、大好き。

never 21 side 2→←never 20 side 2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (118 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
287人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます!一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます!素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2021年3月27日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。