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never 15 ページ27

ニカの家からガレージは
歩いて5分くらい。

エレベーターかくのタイミングさえ良ければ
もっと短い。



起きてから1時間以内に職場に着くとか。

この生活に慣れたら
家に帰るの嫌になりそうだなー。

でもバイク乗る時間無くなるのも嫌だな。



朝ごはんを作ってるとニカが起きてくる。

「はよー」

髪が伸びてきたニカは
寝癖つけたままリビングに現れて

「わー、朝ごはんありがと。玉子焼きめちゃ美味しそー」

嬉しそうに笑ってる。



「おはよ。お味噌汁、少し多く作ったから良かったら夕飯か明日の朝飲んでね」

「え、ありがとー……ふぁあ…っ」



あくびをしながら返事をして
バスルームに向かうであろうニカに

「今日は帰るね」

声を掛けると

「うん」

コチラを振り返らないでニカは行ってしまう。



……ま、そんなもんだよね。

素っ気ない態度が少し寂しいけどそれがニカだから仕方ない。

今日は叔父さんの所に寄って帰ろう。
この前の態度も謝らないと。



ニカがシャワーを浴びてる間に支度を終えたから

『行ってきます』

置き手紙をしてニカの家を出た。

周りに誰も居ないのを確認してから
エレベーターに乗り込む。



ガレージに着くと一番乗りで
まだオーナーと奥さんの愛子さんしか居ない。



「おはようございます!」

「おはよ」「おはよー!」



挨拶をしてからふと思う。

私っていつまでココに居ていいのかな。
さっさと独立しろって思ってないかな。

幸い、まだ先輩達もいないし。
今がチャンスかも。



「あの、オーナー」

「んー?」

「私、いつまでココで働いてていいですか?」

「は?」「え?」



オーナーだけじゃなくて愛子さんまで反応する。



「私、先輩たちみたいに独立とか…」

「「無理にしなくていいの!」」



2人がハモる。

びっくりしてると
オーナーと奥さんは顔を見合わせて笑ってる。



「特に話したことないのにね」

「だな、Aはもう俺たちには娘みたいなモンだしな」



愛子さんとオーナーは笑い合ってから

「ずっと居ていいぞ?そりゃ独立するなら応援するけど」

オーナーが言う。



「…いいんですか?」

「当たり前だろー!もう立派な戦力だぞ?」



オーナーに言われて力が抜けそうになる。

いいんだ。
ココで頑張ってていいんだ。

『戦力』って言われた事で自信がついて
その日はものすごく頑張れた。



そして気づく。



ニカと一緒だから規則正しい生活してるから
私、いまものすごく元気だ。

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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます!一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます!素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年3月27日 14時

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