never 8 ページ13
夜。
叔父さんのお店で
タケノコを食べてると
「こんばんはー」
北山さんが入ってくる。
「お、久しぶり」
カウンターの私に気づいて挨拶をしてくれる北山さんに
「こんばんは」
少し混んでるからペコッとお辞儀して小声で返した。
「今日は1人？」
「はい」
「んじゃまた途中までご一緒しーちゃお」
カウンターに近づく北山さんは私と少し離れて座った。
「今日ねー、いいタケノコ入ってるよ。良かったら食べてってね」
「え！食べたいなー。オススメなんですか？」
「タケノコの煮物！ステーキもオススメだよ」
「うわ、美味しそー！」
叔父さんに声を掛けられた北山さんがニコッて笑うと
嬉しそうに叔父さんも笑う。
何だか北山さんは
叔父さんとものすごく打ち解けてる。
「で？Aどーすんの？」
ふと、叔父さんが声を掛けてくる。
何の事か分からない私は
「何が？」
キョトンとしちゃう。
そのまま叔父さんは黙っちゃうから
いよいよなんの事か分からない。
すると奥から出てきた叔母さんが私を見て
「あっ！Aちゃんってば！この前合コン断ったのはそういう事だったのね？」
ものすごく嬉しそうに近づいてくる。
「……何が？」
分からなくてただびっくりしてると
「Aの先輩が昨日ここに来て飲んでたんだけどね？Aを自分が開くお店にお嫁さんとしてついて来てもらいたいって言ってたわよ！」
叔母さんは興奮気味に話してくる。
え！？
服部先輩が！？
びっくりしてると
「この前お前にここで告白してたヤツだよ」
叔父さんが憎々しそうに言う。
田原先輩が？
何で？
「え、Aちゃんモテモテじゃん」
北山さんが驚いてこっちを見る。
もしかしたら北山さん的には
私がニカじゃなくて他の人とうまくいく方が安心なのかな。
でもそうだとしても
「違うっ。ついて行かないから」
キッパリ言う。
叔父さんは私がタケノコを好きなのを知ってるから
それを理由に呼び出して
結局聞きたいのはコレだったんだ。
「そういえばAちゃん、将来で悩んでたのは…」
叔母さんが言いかけたけど
「それはまた別の話っ」
言いきられる前にこっちから言う。
何で？
何で先輩は勝手に叔父さんに話したり
それで叔父さんたちは勝手に想像するの？
置いてけぼりになった私の感情に
悲しくて泣きそうになったから
「ごめん、今日は帰るっ」
後ろで叔父さんたちが止めてたけど
無視して帰った。
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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます！一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください！ (2021年4月21日 7時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます！ (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます！素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2021年3月27日 14時
